「未経験でも、IT業界に転職できるの?」
「IT業界は未経験でも転職しやすいって聞いたけど、本当?」
未経験からIT業界への転職を検討している方の中には、このような疑問をお持ちの方もいるでしょう。
最初に結論を述べてしまうと「IT未経験でも転職は可能」です。
後ほど詳しくお伝えしますが、IT業界は人材不足の状態であり、今後もその状況は続くといわれています。
また、IT業界の中でも「未経験者向け」の職種も存在するため、未経験であってもIT業界への転職はできます。
ただし、IT未経験から転職する場合は、いくつか押さえるべきポイントがあるのです。
本記事では、IT未経験の人におすすめの勉強方法もお伝えしますので、ぜひ最後まで読んで、参考にしてください。
結論としては、ITエンジニアは未経験でも転職できます。
近年、急速にDX化を推進していることもあり、IT業界は、人手不足に陥っているためです。
経済産業省が発表した「IT人材育成の状況等について(p.6)」によると、2030年時点で最大、79万人のIT人材が不足するといわれているほど、深刻な問題になっています。
ただし、知識が全くない状態での転職は難しいです。
最低限、ITエンジニアの業務に必要な知識やスキルは身につけて、転職に挑むことが大切です。
また、ITエンジニアの中には経験を積んでいないと転職が難しい職種もあります。
未経験から目指せるITエンジニアの職種について、詳しくはこちらの記事で解説していますので、参考にしてください。
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先ほどお伝えした通り、未経験でもIT業界に転職は可能です。
IT業界で、特に未経験を歓迎しているのが「SES」です。
SESは、下請けの業務が多いという特徴があります。
そのため、経験が少なくても担当できる仕事があり、未経験でも転職しやすいというのが理由です。
ここでは、SESについて以下の3点をお伝えします。
SESとは「システム・エンジニアリング・サービス」の略です。
自分が雇用されている企業ではなく、別の企業に常駐して働く勤務形態のことです。
つまり、SESは「エンジニアの労働力を提供する」役割を担っています。
SESの仕組みは以下のとおりです。
人材不足が続いているIT業界において、SESという働き方は需要が高いです。
現在は、働いているエンジニアの7割をSESエンジニアが占めているともいわれています。
それほどSESという働き方が多い背景には、日本の解雇規制が厳しいことがあります。
そもそも、IT業界全体が人手不足の状態なので、十分な数のエンジニアを確保できない企業が多いです。
また、プロジェクトの規模によって必要なエンジニアの数が違います。
そのため、仮に自社でエンジニアを雇用できても、コスト化してしまう恐れがあります。
こうした理由から、必要な時に必要な技術を持っているエンジニアを確保できるSESという働き方が定着しているのです。
SESについてインターネット上で調べてみると「ブラックだ」と噂されていることもあります。
しかし、全てのSES企業がいわゆるブラック企業というわけではありません。
そのため、優良企業を見極めることが大切になります。
SESについては、以下の記事で詳しく解説していますので「もっと知りたい」という方は、ぜひご覧ください。
繰り返しになりますが、未経験からIT業界に転職することは可能です。
ただし当然ながら「どの職種でも転職できる」「何もしなくても大丈夫」というわけではありません。
以下の3つのポイントを押さえましょう。
1つずつ詳しくお伝えします。
IT業界にも様々な職種があり、人気度や未経験向けの求人数などが異なります。
「未経験歓迎」「未経験可」といった求人が多く、未経験者を採用している分野を選ぶことが大切です。
IT業界の仕事は、大きく以下の3つに分類できます。
それぞれ、おすすめ度を以下の表に示しました。
分野 | 開発系(業務系) | 開発系(Web系) | インフラ系 |
---|---|---|---|
おすすめ度 | 〇 | △ | ◎ |
参考:東洋経済ONLINE「コロナ禍で急増している「未経験IT就職」の実態」
未経験からIT業界へ転職を目指すのであれば、最もおすすめなのは「インフラ系」です。
インフラ系は業務内容が幅広く、未経験や経験が少なくても担当できる仕事が多いため、未経験者の採用も一定数あります。
一方で「開発系(Web系)」はあまりおすすめできません。
実は、開発系(Web系)はスキル習得の難易度はそれほど高くはないのです。
しかし、経験者向けの求人が中心で、未経験者の採用をほとんど行っていません。
未経験で採用されることが全くないわけではありませんが、新卒や高学歴の人材に限られているため、転職は難しいといえるでしょう。
ちなみに、ITエンジニアの種類については、以下の記事で詳しく紹介しているので、こちらも参考にしてください。
IT業界へ転職を考えている場合、自身の年齢も考慮することが大切です。
年齢によって、将来性や自身の印象などが異なるためです。
以下の表に、年齢ごとに分野決定に関する注意点をまとめました。
年齢 | 注意点 |
---|---|
20代前半 | どの分野でも可能性あり興味のある分野に絞るのがおすすめ |
20代後半 | Web系エンジニアなどの人気がある分野は避ける就職倍率が低い分野がおすすめ |
30代前半 | インフラエンジニア専門資格の取得がおすすめ |
30代後半以降 | 年齢制限に引っかかる求人が増える分野をあえて絞らないで応募 |
参考:東洋経済ONLINE「データで検証「IT就職」は本当に自由で稼げるのか」
もちろん、年齢が全てではありませんが、現実として年齢が上がれば転職できる可能性や企業からの見られ方は変わってしまいます。
そのため、戦略の1つとして、自身の年齢も考慮して考えましょう。
IT業界では、就活において最も重視されるのは知識量や技術力の高さです。
しかし、未経験では実務経験がない分、アピールできる経験や実績はなく、それ以外でのアピールが重要になります。
具体的には、以下の4つをアピール材料にできるでしょう。
特に大切なのは、専門資格の取得です。
専門資格を取っておくと、業務をするうえで最低限必要な基礎知識を持っていることをアピールできるためです。
ただ「基礎学習をした」と言われても、どの程度のレベルで知識を身につけているかは判断できません。
資格を取得していれば、少なくともその資格を取得できる程度のレベルであることが証明できます。
また、資格によっては、実務に活かせることを意識した試験もあるため、試験勉強を通じて効率よく学習できるのです。
そのため、ただ基礎学習をするのではなく、専門資格の取得も目指しましょう。
「未経験でもIT業界に転職できる」とは言っても、人によって向き不向きはあります。
ここでは、IT業界で活躍しやすい人の特徴を7つ紹介します。
そもそもIT業界に向いていない人は、残念ながらIT業界への転職は難しく、もし転職できても活躍しにくくなってしまいます。
あなた自身はこれらの特徴に当てはまるかどうか、考えてみてください。
ITへの興味・関心が高い人はIT業界で活躍できます。
IT業界で活躍するには、ITに関する高い専門性のある知識や技術を持っていることが必要です。
そのため、日頃から勉強を続けたり、知識を磨いていることが求められます。
IT分野に興味・関心が高ければ、自ら学び、スキルアップすることができるでしょう。
学習意欲や、好奇心がある人もIT業界に向いています。
IT業界は常に変化しているため、新たな技術が次々と生まれ、流行の移り変わりもあります。
最新の技術や流行をとらえながら、自分の知識や技術をアップデートしていくことが大切です。
好奇心や学習意欲があれば、新しい情報に対しても敏感で、知識を吸収できるでしょう。
IT業界の業務は、1人で黙々と作業をしているイメージを持っている方もいますが、実際には人と関わる機会も多いです。
チーム内での連携はもちろん、クライアントへのヒアリングや打ち合わせも欠かせません。
また、高いコミュニケーション能力を持っていると、チームの意思疎通もスムーズになり、仕事もしやすくなるため、周りからも重宝される存在になるでしょう。
IT業界で働くうえでは、論理的思考が大切です。
システム開発に携わる時には、プログラムを複雑に組み合わせつつ、正しく機能するか判断しながら作業を進める必要があります。
論理的思考が得意な人は、IT業界で活躍できます。
システムなどを開発するうえで、最初に行われるのが要件定義・設計です。
基本的には、最初に決められた要件や設計に基づいて開発を進めていきます。
ただ、開発が進んでから、クライアントから急な仕様の変更を依頼されることは珍しくありません。
また、全て順調に進むわけではなく、エラーなどが起こってしまい作業が止まってしまうこともあります。
どのような場面でも、柔軟に対応できる人はIT業界で活躍できるといえます。
変化に柔軟に対応できる力も必要ですが、同時に、1つの作業を長時間続ける力も必要です。
プロジェクトによっては、かなりボリュームのある作業を、長時間コツコツとこなすような場合もあります。
1つ1つの作業をミスなく着実に進められる人は、IT業界に向いています。
IT業界では、細かい作業をする機会も多いです。
例えば、システムを動かすためのプログラムは、1文字でも違うと正しく作動しないほど、正確性が求められるものです。
正しく仕様書を作成したり、仕様書通りにプログラミングを行ったりと、細かい部分まで意識を向けることが大切になります。
そのため、細かく正確な作業にストレスを感じない人はIT業界で活躍できるでしょう。
未経験からIT業界を目指すには、知識を身につけたり、専門資格を取得することが大切とお伝えしました。
ただ、中には「どうやって勉強したらいいのかわからない」「どんな教材を使えばいいのか知りたい」という方もいます。
ここでは、IT未経験な人におすすめの勉強方法を3つ紹介します。
それぞれ、おすすめの教材もお伝えします。
独学で学習することを考えている人は、書籍を使用するのが最も気軽に勉強できる手段といえます。
おすすめの書籍は以下の3つです。
1つずつ順に紹介します。
『若手ITエンジニア 最強の指南書』
『若手ITエンジニア 最強の指南書』は「入社3年後ぐらいまでの若手ITエンジニア」向けの本です。
IT業界で働くうえで必要な知識を大きく4つの分野に分けて解説しています。
ITの技術に関することだけではなく、日々の仕事をうまくこなすためのスキルなども紹介しているので、実際に働くうえで役に立つでしょう。
それぞれの分野をさらに細かいテーマに分け、図解と共にわかりやすく解説されているのも特徴です。
『プリンシプル オブ プログラミング 3年目までに身につけたい 一生役立つ101の原理原則』
『プリンシプル オブ プログラミング 3年目までに身につけたい 一生役立つ101の原理原則』は、名前の通り3年目までに身につけたいプログラミングに関する知識を学べます。
このような特徴を持つ「良いコード」を書くために役立つ原理・原則が解説されています。
身につければ一生役立つため「IT業界で長く活躍したい」と考えている人にはおすすめです。
『リーダブルコード―より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック』
プログラミングコードは誰からみても理解しやすいものでなければなりません。
『リーダブルコード―より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック』では、日々のさまざまな場面に当てはめてコーディングについて解説しています。
以上のような様々な内容を、イラストを用いながら解説しているため、理解しやすく、未経験の方におすすめできます。
IT未経験な人におすすめの勉強方法に動画教材を使うこともあげられます。
ここでは、以下の3つを紹介します。
近年では、無料で視聴できる動画も増えているので、活用していきましょう。
ウズウズカレッジYouTube無料教材
ウズウズカレッジYouTube無料教材は、私たちウズウズカレッジが提供している動画教材です。
IT未経験の方におすすめの「インフラ系」で働くうえで必要な知識を中心に解説しています。
また、ITに関する知識だけではなく、就職・転職活動に関する情報も配信していますので、活用してください。
ウズウズカレッジの動画では、IT未経験の方でも理解しやすいよう、難しい言葉を言い換えたり、例えを使いながら解説しています。
ウズウズカレッジYouTube無料教材を使用したい方は、こちらからご覧ください。
3分動画(ドットインストール)
ドットインストールの「3分動画」もおすすめです。
ドットインストールで視聴できる動画は全て3分以内で学ぶことができ、隙間時間を有効に活用できます。
無料で視聴できるものと有料でしか視聴できないものがあり、無料プランでは全499レッスンのうち、74レッスンの視聴が可能です。
ゲーム作成や近年注目されているAIなどに使われるプログラミング言語など、幅広く学べるため、将来的にも活用できる知識が得られるでしょう。
参考:ドットインストール「ドットインストール」
TechAcademy YouTube動画
TechAcademy YouTube動画はTechAcademyが提供している動画教材です。
後ほど紹介しますが、TechAcademyは現役エンジニアから学べる、オンラインに特化したプログラミングスクール
YouTubeでは、プログラミングやアプリ開発について勉強することができます。
プログラミング学習のメリットといったIT業界全般に関する内容から、話し方やロジカルシンキングなどの働くうえで重要になる内容まで、幅広く扱っています。
参考:TechAcademy「TechAcademy YouTube」
「自分だけで勉強するのは不安」「講師に質問しながら進めたい」という方もいるでしょう。
その場合は、ITスクールを活用するのも方法の1つです。
IT未経験な人におすすめのスクールは以下の3つです。
それぞれ詳しく紹介します。
ウズウズカレッジ
ウズウズカレッジでは、IT分野の学習や転職のサポートを行っています。
IT未経験の方でも転職できるよう、さまざまな教材やカリキュラムがあります。
特におすすめなのは、以下の3つのコースです。
どのコースでも、1人ずつに担当の講師がつき、あなたに合わせて個別指導を行っています。
また、ウズウズカレッジは若者向けの就職エージェントであるUZUZが運営しています。
そのため、基礎学習や資格のための学習だけではなく、就職に関する支援も可能なので「勉強も転職活動も、どちらも頑張りたい」という人にはおすすめです。
少しでも興味をお持ちの方は、こちらから詳細もご確認ください。
TechAcademy
先ほども紹介しましたが、TechAcademyはオンラインで現役のエンジニアから学べるスクールです。
経験豊富な現役エンジニアに、学習から実際の仕事までのサポートを受けられるのが特徴です。
オンラインで完結するため、自分のペースで学べるでしょう。
「エンジニア転職保障コース」もあり、あなた専属のキャリアカウンセラーがつくため、未経験の求人の中から、自分に合った求人の案内を受けることも可能です。
参考:キラメックス株式会社「テックアカデミー」
SAMURAIENGINEER
SAMURAIENGINEERは「実践型」に重きを置いたプログラミング学習スクールです。
講師があなたに合わせて専用のカリキュラムを作成し、マンツーマンで指導をしています。
日々の学習管理をはじめ、掲示板で疑問げの回答など、さまざまな面からサポートを受けられます。
SAMURAIENGINEERの受講生の中で、挫折を理由に途中離脱する確率は低く、2.1%であることが大きな特徴です。
理由は、講師とは別で学習コーチがつくことにあります。
学習コーチからの細かなサポートにより、モチベーションを維持しながら、挫折しないで学習を続けられます。
参考「株式会社SAMURAI:SAMURAIENGINEER」
ここまでお伝えしたように、未経験でIT業界に転職するうえでは、いくつか押さえるべきポイントがあります。
全てのポイントを押さえるためにも、転職エージェントを使ってみるのもおすすめです。
ここでは、以下の3つのエージェントを紹介します。
エージェントによって特徴が異なるので、自分にどのようなエージェントが合うか、考えながら選ぶようにしましょう。
ウズカレITは、20代の若者向けにキャリア支援を行うUZUZが提供する、ITエンジニアを目指す求職者に特化した就業サポートです。
(UZUZは、ウズウズカレッジを運営している企業でもあります。)
今までに累計2,000名以上の求職者の方々のマッチングを実現しています。
1人ひとりに丁寧に対応しながら、自社基準をクリアした企業のみを紹介しているため、入社後の定着率も高く、95.7%(2020年)を達成しました。
ウズカレITについてもっと詳しく知りたいという方は、こちらのページもご覧ください。
WORKPORTは20〜30代向けの転職エージェントです。
ITに特化した求人を扱っており、業界未経験・業種未経験のものも多く扱っています。
未経験からIT業界への転職を目指す人を対象に、プログラミングスクール「みんスク」を運営しているのも特徴の1つです。
プログラミングを学びながら転職活動も進められるため、全くの未経験の人でも安心して活用できます。
参考:株式会社ワークポート「WORKPORT」
dudaはどの年代にも対応した求人を扱っています。
IT業界に特化した転職エージェントではありませんが、幅広い求人を保有しているのが大きな特徴です。
転職サイトとしても利用できるため、自分のペースで求人を探して転職活動を進めることができるでしょう。
参考:パーソルキャリア株式会社「doda」
本記事では、IT未経験の方に向けて、以下の内容を解説しました。
IT業界は、未経験からでも転職は可能です。
ただし「IT業界ならどの職種でも転職できる」というわけではないので、本記事で紹介したポイントを押さえたうえで、学習を始めましょう。
学習を始める際は、学ぼうとしているITスキルが「求人ニーズの高いものか」も確認しましょう。
せっかく学習しても、ニーズが低い分野だったり、未経験者を採用していない分野だったりすると、転職には結びつけることはできません。
未経験者向けの求人がある職種に必要なITスキルを選びましょう。
また、スキルを身につけながら、転職活動も進めてください。
もし「自分一人で転職活動をするのは不安」という方は、転職エージェントを活用することも検討してみてください。
先ほども紹介したように、私たちも「ウズウズカレッジ」という学習・就業サポートを提供しています。
「学習」と「就職」の両面からサポートいたしますので、IT未経験の方も、安心してご利用ください。
詳しくはこちらのページもご確認ください。
UZUZ COLLEGE教材開発部門事業責任者。1989年生まれ、岐阜県出身。元中学校社会科教諭。教諭時代にExcel VBAを独学し業務を自動化する。中学校教諭を辞めた後は学習塾を立ち上げる。その後、大学の同級生であったUZUZ社員に誘われ、UZUZの業務を手伝うようになる。ウズウズカレッジでは法人研修や教材、社内システムの開発を担当するようになる。学習者の学力を把握することに長けており、知識がゼロの学習者でも無理なく学習を修了できるようなカリキュラムを設計している。CCNAの映像講義は発売後すぐにベストセラーとなる。受講生の評価は常に90%以上を維持し、CCNA教材の累計受講者数は1万人を超えている。学習支援の対象分野はCCNA、Google App Script、Excel VBA、C言語など。