「CCNAって何?どんな資格なの?」「CCNAを取得するとどんなメリットがあるの?」といった疑問を持っている人も多いでしょう。
CCNAとは、シスコシステムズ社が認定するネットワーク技術の認定資格です。
ネットワークエンジニアの入門資格として広く認知されています。
本記事では、CCNAの概要や取得するメリット、学習方法までをわかりやすく説明します。
CCNAは、基礎的なネットワークスキルを証明するため、保有していると未経験者でも信頼を得やすく、就職や転職において有利です。
CCNAとは何かを理解し、資格取得を目指す際の参考にしてください。
「CCNA」「LinuC」の学習を始めるか、悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。 そんな方の後押しができればと思い、LINE登録してくださった方限定で、2,000枚超えのスライドを無料でプレゼントいたします! 豪華特典を受け取り、一緒に勉強を始めましょう!
CCNA(正式名称:Cisco Certified Network Associate)は、シスコシステムズ社が認定するネットワークエンジニア向けの資格です。
CCNAを保有していると、ネットワークに関する基礎知識とスキルを証明できるので、インフラエンジニアのなかでもネットワークエンジニアを目指す人の登竜門的な資格とされています。
CCNAはネットワーク関連機器の世界最大手「シスコシステムズ社」が実施している資格試験の1つです。
日本の企業の約半分がシスコのネットワークを使用しているとされており、高いシェアを誇っています。
日本で例えるなら、トヨタ自動車が運営する「車関係の技術試験」のようなものです。
また、世界基準で認定される資格のため、知識や技術を世界的に証明できます。
CCNAは、ネットワークの基礎知識やコマンド、シスコ製品の操作方法などが試されるため、インフラエンジニアのなかでも、ネットワークエンジニアを目指す人向けの資格として扱われています。
なお、シスコ社の認定資格には5つのグレードがあり、CCNAは下から2番目のアソシエイトレベルに位置します。
その上位にはプロフェッショナルレベルのCCNPがあります。
グレードが上がるにつれて難易度も高くなります。
まずは入門レベルの資格とされるCCNAを取得し、その後実務経験を積んでから上位資格に挑戦することが推奨されています。
同じインフラエンジニア向けの資格としてLinuC(LPIC)と比較されることが多いですが、両者には以下の違いがあります。
・CCNA:ネットワーク特化 ・LinuC(LPIC):LinuxというOSの操作に特化 |
このような特徴があるため、インフラエンジニアのなかでもネットワークエンジニアを目指すならCCNA、サーバーエンジニアを目指すならLinuCがおすすめです。
また、求人数でいうとネットワークエンジニアの方が多い傾向があるため、CCNAの資格の方がニーズが高いといえます。
そのためインフラエンジニアを目指していて、どの資格を取得するか悩んでいる方にはCCNAがおすすめです。
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現在は1種類です。
2020年2月の試験改定で、今まで10種類に分かれていた専門分野が1つに統合されました。
統合により試験の制度はわかりやすくなりました。
しかしながら、以前と比べて試験範囲が広がったため、難易度は上昇しています。
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CCNA試験は、以下の6つの分野から幅広く出題されます。
・ネットワークの基礎(20%) ・ネットワークアクセス(20%) ・IPコネクティビティ(25%) ・IPサービス(10%) ・セキュリティの基礎(15%) ・自動化とプログラマビリティ(10%) |
参照元:CCNA 試験 v1.0(200-301)|CISCO
2020年2月24日にCCNA試験が改定され、「自動化とプログラマビリティ」などの新しいトピックも追加されている点に注意が必要です。
またCCNA試験は各分野ごとに、ほぼ均等の配点で出題されるため、苦手分野を含め、まんべんなく勉強する必要があります。
CCNAを取得するメリットは以下の4つです。
・未経験でも基本的なスキルがあることを証明できる ・実務に活かせる知識を学べる ・資格取得手当で年収アップが期待できる ・社内で評価されやすくキャリアアップにもつながる |
それぞれ紹介します。
CCNAは、ネットワークエンジニアとしての基本的なスキルを証明する資格です。
業界標準として広く認知されている資格のためCCNAを持っていることで、企業からも信頼されやすいです。
未経験者でもCCNAを保有していれば、即戦力として評価されやすく、就職・転職活動で有利になります。
CCNAを取得する大きなメリットは、実務に直結した資格であることです。
資格の中には、実務に活かすのが難しいものもあります。
しかしCCNAの試験では、実務に直結するネットワークの知識であるTCP/IPプロトコル、ルーティング、スイッチング、ネットワークセキュリティなどの基礎知識を幅広く問われます。
これらを学ぶことでネットワークのトラブルシューティングや設定の実践的な技術を習得でき、学んだことを実務で活かせます。
資格手当を導入している企業なら、CCNAを取得することで年収アップが期待できます。
例えば、CCNAを取得した場合、月に約5,000~20,000円の手当が支給されることがあります。
これにより、実質的な年収アップが期待できます。
CCNAは業界内でも知名度が高いため、取引先や職場によっては「資格保有者のネットワークエンジニア」として、優先的に評価されます。
任される仕事も多くなるので、様々な経験も積め、最終的には早くスキルアップできるでしょう。
CCNAを勉強し、ネットワークエンジニアとしての技術力を高めることで、将来的なキャリアアップにもつながります。
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CCNAの試験概要は以下の表のとおりです。それぞれ説明します。
試験日 | 基本的にいつでも受験可能 (前日に予約が締め切られる) |
受験要件 | 特になし |
受験方法 | 全国にあるテストセンター/自宅からのオンライン受験 |
受験料 | 42,900円(税込) ※2024年5月時点 |
申し込み方法 | シスコ社の公式HPから予約 |
問題数 | 100問程度 |
試験時間 | 120分 |
出題形式 | パソコン上で回答するCBT(Computer-Based Testing)方式 |
有効期限 | 3年間 |
CCNAの試験は前日に予約が締め切られますが、基本的にいつでも受験可能です。
受験方法は、全国にあるテストセンターか自宅からのオンライン受験のいずれかで選べます。
オンラインで受験する場合、ビアソンVUEのホームページ内にある「オンライン試験専用フォーム」から受付を行います。
ただし、オンライン受験には以下の条件があります。
・インターネット環境が安定していること ・Webカメラが備わっていることと |
これらを事前にチェックしておきましょう。
特に受験要件はなく、誰でも受験可能です。
2024年5月現在、CCNAの受験料は42,900円(税込)です。
支払い方法は、以下の4つの方法から選べます。
・クレジットカード ・銀行振込 ・現金(テストセンターでの受験) ・バウチャー |
現金支払いはテストセンターでの受験のみです。
ただしテストセンターによっては現金支払いを受け付けていない場合もあるので注意してください。
以下の4ステップで申し込みができます。
初めて試験予約をする場合には、事前にアカウントを作成する必要があるので注意してください。
1.アカウント作成ページから新規でアカウントを作成する 2.ログインページからログインする 3.ログイン後、受験予約ページで申し込み手続きを行う 4.予約終了後に「確認書」を印刷する |
予約完了後に、登録したメールアドレス宛に「確認メール」が届いたら、申し込み完了です。
CCNAの試験時間は120分です。
そして問題数は、約100問です。
試験時間に対して問題数が多いため、わからない問題で時間を使いすぎると最後の問題までたどり着けません。
時間配分に気をつけましょう。
CCNAの試験は、紙ベースの試験ではなく、CBT形式で行われます。
CBT形式とは、Computer Based Testingの略称で、パソコンを使って受験する方式です。
問題文が表示され、正解と思う選択肢をクリックする選択式のほか、キーボードを使い実機の設定をシミュレートする記述式の問題も出題されます。
ピアソンVUEの公式サイトでは、CBT形式の試験を体験できるデモが用意されています。
本番の試験環境と同じように問題を解くことができるので、操作方法に慣れておきましょう。
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CCNAの資格は有効期限があり「取得してから3年」と定められています。
資格を保持し続けるには、有効期限内にCCNAを再受験して合格するか、CCNPなどの上位レベルの試験に合格する必要があります。
CCNAを取得しても、更新を忘れてしまい「気づいたら失効していた」という事態もありえます。
取得したら、こまめに有効期限の確認をしたり、カレンダーに更新目安を記載するようにしておきましょう。
CCNAの難易度は、どれくらいでしょうか?
ここでは、経済産業省におけるITSSのレベルや合格率、そして合格点や難易度の目安も説明します。
これらに加えて学習に必要な時間も紹介しますので、資格取得の参考にしてください。
経済産業省が認定するITスキル標準(ITSS)における難易度から考えると、CCNAはレベル2に位置づけられています。
レベル2は、上位者の指導のもとに要求された作業を担当でき、プロとして基本的な知識と技能を持つことを意味します。
同じレベル2には、国家資格である基本情報技術者試験があります。
またITパスポート試験やLinuCレベル1がレベル1に位置するため、CCNAはそれらよりも高度な知識と技能が求められます。
CCNAの合格率・合格点は非公開ですが、1,000点満点で825〜850点程度と推定されています。
全体の正答率が75%前後で合格ラインに達するとされています。
各分野の内容を丁寧に学習し、確実に定着させていけば、未経験の方でも合格は十分可能です。
CCNA合格までに必要な勉強時間は、未経験者で200時間程度といわれています。
これは1日2時間の勉強を続ければ、約3か月で取得可能な計算です。
また集中して学習すれば、1か月半での取得も可能です。
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ここでは、効率的にCCNAを取得するための学習ステップを説明します。
おすすめの教材も紹介するので、教材選びの参考にしてください。
まずは、参考書や動画講座を使って試験範囲を全体的に把握しましょう。
最初から完璧に理解しようとせず、何度も読み返して記憶に定着させることが重要です。
参考書のおすすめは以下です。
書籍名 | |
---|---|
シスコ技術者認定教科書 CCNA 完全合格テキスト&問題集 | ・CCNA対策の参考書の中でも定番の一冊 ・問題集もついているのでこれ一冊で試験対策ができる |
基礎からわかる!CCNA最短合格講義 | ・世界最大級のオンライン学習プラットフォームUdemyで累計受講者数5万人突破した人気の動画講義をテキスト化した一冊 ・つまずきやすいポイントを丁寧に解説しているため未経験者でも挫折せずに学習ができる |
また、網羅的に基礎知識をつけるには、動画学習もおすすめです。
動画学習は、視覚と聴覚の両方を使って情報を受け取れるため、理解が深まりやすいという利点があります。
ウズウズカレッジでもCCNAの動画講義を販売しています。
試験範囲を全て扱っており、図解やアニメーションで分かりやすく解説していますので、ぜひご検討ください。
また教材コンテンツの品質を確認できるよう、YouTubeにて無料お試し版も公開していますのでぜひご確認ください。
基礎知識を身に着けたら、実践的な問題演習に挑戦しましょう。
模擬試験形式の問題に取り組むには、試験対策サイトを活用すると便利です。
間違えた問題は必ず復習し、理解を深めましょう。
【おすすめの試験対策サイト】 ・CCNA公式サイト: サンプルの練習問題が掲載されています。 ・Ping-t: 実際の試験形式に近い模擬試験が受けられるサイトです。有料プランもありますが、初めての方には無料プランでも十分対策可能です。 ・ウズカレテスト:CCNAの演習問題が400問以上収録されています。 |
CCNAを受験する際には、以下の注意点があります。
・英文をそのまま直訳したような問題文に慣れる ・改定前の書籍を購入しない ・再受験ポリシーに気をつける |
それぞれ解説します。
CCNAの試験は日本語で行われますが、問題文は英語を直訳したようなものが多く、理解しにくい場合があります。
問題を理解するのに時間をかけてしまうと、時間が足りなくなる事態にも陥りかねません。
事前に模擬試験などで、必ず問題形式に慣れておくようにしましょう。
2020年2月24日にCCNA試験が改定され、試験範囲が大幅に変更されました。
新しい試験コードは200-301で、改定前の試験コードは200-125Jです。
参考書や問題集を購入する際には、表紙の試験コードが「200-301」かを確認し、最新の試験に対応しているものを選ぶようにしましょう。
CCNA試験に不合格となった場合、5日間の待機期間が設けられています。
初回の試験から5日経過しないと、受験できないので注意してください。
なお再受験回数に制限はありませんが、再受験ごとに受験料が発生します。
受験料は42,900円(税込)と安い金額ではないので、できる限り一回で合格を目指したいですね。
ここでは、CCNAを学習を進めるうえでのポイントを紹介します。
取得を検討している人は、参考にしてみてください。
学習していると、たくさんの専門用語が出てくるかと思います。
これらの一つ一つの意味をしっかり理解しながら進めることが重要です。
用語を理解していないと、後々の学習の進行が遅くなります。
また、知識が断片的になり、応用力が身につきません。
わからない単語がでてきたら、Google検索で調べる癖をつけましょう。
そして調べたあとにはスプレッドシートでまとめるなど自分専用の単語帳を作ると、あとから見返せるので便利です。
学習を進めていくうえで、理解できない部分や疑問点は避けられません。
CCNAでは、シスコ社の製品をどのように制御するのかといった内容も出題されます。
そのなかでも、とくにルーターの操作方法を問われる問題は、つまづきやすく、必ずといっていいほど不明点がでます。
しかし独学の場合、質問できる人がいません。
そのため疑問を解消できないまま、操作コマンドの丸暗記で試験に臨むケースも見られます。
このようなやり方で試験に合格することは可能かもしれません。
ですが、CCNAを取得してインフラエンジニアとして活躍するのがゴールであれば、理解していないまま丸暗記で合格するのではなく、確実な知識を身につけるのが重要です。
実践的な知識を身につけて、インフラエンジニアとしての転職を目指しているならスクールがおすすめです。
スクールなら、プロの講師にすぐに疑問点を聞けます。
またプロの指導のもとで学ぶことで、実務で使える確実な知識を得ることができますし、効率よく短時間でCCNAを取得できます。
さらに、弊社ウズカレなどのスクールでは学習サポートに加えて就業支援も提供しています。
これにより、資格取得後のインフラエンジニアへの転職をスムーズに進めることができます。
この記事では、CCNAの概要、試験の詳細、学習のポイントなどを解説しました。
CCNAを取得すると、ネットワークエンジニアへの転職やキャリアアップに活かせます。
CCNAは簡単な試験ではありませんが、未経験でも適切な学習方法で勉強すれば、十分合格を目指せます。
ウズウズカレッジでもCCNAコースを用意しています。
ぜひ以下のリンクからご確認ください。
「CCNA」「LinuC」の学習を始めるか、悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。 そんな方の後押しができればと思い、LINE登録してくださった方限定で、2,000枚超えのスライドを無料でプレゼントいたします! 豪華特典を受け取り、一緒に勉強を始めましょう!
UZUZ COLLEGE教材開発部門事業責任者。1989年生まれ、岐阜県出身。元中学校社会科教諭。教諭時代にExcel VBAを独学し業務を自動化する。中学校教諭を辞めた後は学習塾を立ち上げる。その後、大学の同級生であったUZUZ社員に誘われ、UZUZの業務を手伝うようになる。ウズウズカレッジでは法人研修や教材、社内システムの開発を担当するようになる。学習者の学力を把握することに長けており、知識がゼロの学習者でも無理なく学習を修了できるようなカリキュラムを設計している。CCNAの映像講義は発売後すぐにベストセラーとなる。受講生の評価は常に90%以上を維持し、CCNA教材の累計受講者数は1万人を超えている。学習支援の対象分野はCCNA、Google App Script、Excel VBA、C言語など。