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SESとは?働き方を理解して“良いSES”を見極めよう

2024年04月24日

SESとは?働き方を理解して“良いSES”を見極めよう

「SES」という働き方をご存じでしょうか。

SESとは「システム・エンジニアリング・サービス」の略称で、自分が所属している企業ではなく、別の企業に常駐して業務を行う勤務形態のことを指します。

慢性的に人材不足が続いているIT業界において、SESは注目されている働き方であり、今後もSESエンジニアは増加するといわれています。

しかし、一方で「SESはブラックだ」という噂を耳にして、不安に感じている方もいるでしょう。

SES企業によってはエンジニアの労働環境が良くなく、いわゆる「ブラック企業」と呼ばれているところもあります。

そのため、SESとして働くうえで大切になるのが“良いSESを見分けること”です。

本記事では、SESで働くメリットやブラックといわれる理由に加え、良いSESを見分けるポイントも紹介します。

ぜひ最後まで読み、働き方を考えるうえで参考にしてください。

この記事の監修者

河合大輔DAISUKE KAWAI

ウズウズカレッジ講師

ITリスキリングサービス「ウズウズカレッジ」を運営。企業研修から教材作成、業務自動化まで行う何でも屋。関西大学卒業後、中高で社会科教諭を経験。その後縁あってウズウズカレッジに参加。販売しているCCNA教材の受講生は10,000人を超える。

SESとは

SESとは?

SESとは「システム・エンジニアリング・サービス」の略称です。

自分自身が雇用されている企業ではなく、別の企業に常駐して働く勤務形態のことを指します。

常駐先で働くため、現場によって労働条件は異なります。

  • 勤務地
  • 労働環境
  • 業務内容

IT業界では人手不足が深刻になっており、必要な時に必要な人数のエンジニアを確保できるSESは需要が高まっています。

SESの働き方がIT業界全体の7割を占めているともいわれるほど定着しており、今後も増加が見込まれるでしょう。

派遣との違いは?

派遣との違いは

派遣業に対しては、厚生労働省によって要件が定められています。

  • 基準資産が2,000万円以上 (1事業所当たり)
  • 現預金が1,500万円以上 (1事業所当たり)
  • 基準資産が負債総額の7分の1以上

以上のような要件を満たしている事業所のみ、派遣業を行えます。

派遣は以下の3種類に分けられます。

  • 派遣会社の正社員
  • 登録型派遣(非正規雇用)
  • 常用型派遣(非正規雇用)

どの種類でも「クライアントから依頼を受け、エンジニアを派遣する」という点はSESと同じです。

SESと派遣の違いは「どこに指揮系統があるか」と「給与形態」です。

SESの指揮系統はSES企業にありますが、派遣の指揮系統は派遣先(クライアント企業)にあります。

給与に関しては、SESと派遣会社の正社員はクライアント企業から毎月給与を得る形ですが、登録型派遣と常用型派遣は案件に参画するときのみ、収入を得られます。

参考:厚生労働省「労働者派遣事業の許可制について

SESはブラック?

SESはブラック?

インターネットでSESについて調べると「SESはブラック」と耳にすることもあります。

それには、以下のような理由があります。

  • 自分で案件を選ぶことができない
  • 給料が上がらない
  • 帰属意識が薄れる
  • 常駐先によって労働環境の変化がある
  • 質の低い案件ばかりでスキルが身につかない

ただし、全てのSES企業に当てはまるわけではないので、応募を考えているSES企業にどの特徴があるのかを考えてみましょう。

自分で案件を選ぶことができない

SESはクライアント企業から依頼があった案件に、条件の合うエンジニアが参画する形式です。

エンジニア側はSES企業から案内された案件にしか参画することはできないため、自分の希望の案件があっても、SES企業側から指示がなければアサインはできません。

ただし、案件選択制度を導入しているSES企業であれば、SES企業が扱っている案件の中から自分で案件を選んで参画できます。

案件選択制度については、以下サイトの記事でも解説していますので「もっと詳しく知りたい」という方は、ぜひご覧ください。

SESは下請けとして受注する案件が多いのが特徴です。

また、案件によっては無駄な商流が挟まっていることもあり、多めにマージンを抜いている場合もあります。

そのため、エンジニアに十分に還元されない場合もあり、給与がなかなか上がらなくなってしまうのです。

帰属意識が薄れる

帰属意識とは、集団に属している意識、つまり「自分はこの会社の一員なんだ」という意識のことです。

SESは、クライアント企業に常駐して業務を行います。

そのため、属しているSES企業とのかかわりは必然的に少なくなってしまいます。

また、案件ごとに働く場所が変わるため、同じチーム・同じメンバーで長期間仕事をすることは、ほとんどありません。

そのため「会社のために働こう」「自社のために自分に何ができるか」などを考えにくくなってしまい、帰属意識が薄れてしまう可能性があります。

常駐先によって労働環境の変化がある

SESは案件によって働く場所が変わります。

短いと数ヶ月、長くても数年で常駐先が変わることが多いため、その都度、労働条件も変わることになります。

  • 人間関係
  • 勤務地
  • 仕事内容

環境の変化に対応するのが苦手という人は、ストレスを抱える要因になるかもしれません。

質の低い案件ばかりでスキルが身につかない

SESは下請けの案件が多く、下流工程の作業を担当することも多いです。

下流工程の中には、単純作業やテストといった高いスキルを必要としない業務もあります。

そのような案件ばかりを受け続けることになると、スキルを身に付けるのが難しくなってしまいます。

SESで働くメリット

SESで働くメリット

お伝えしたように、SESはブラックと思われる側面があります。

しかし、SESで働くと以下のようなメリットもあります。

  • 未経験者でも採用されやすい
  • 様々な企業、案件、環境で働くことができる
  • 幅広いスキルを身につけることができる
  • 様々な企業での人脈ができる

これらの特徴を見て「自分にSESという働き方が合っているかも」と感じた方はSESで働くことを検討してみてください。

未経験者でも採用されやすい

繰り返しになりますが、SESは下請けの案件が多く、高いスキルを必要としない業務も一定数あります。

そのため、未経験や経験の少ないエンジニアでも担当できる仕事があるのです。

IT業界は人手不足に悩まれている企業が多いこともあり、未経験者でも採用されやすいというメリットがあります。

様々な企業、案件、環境で働くことができる

案件によって職場が変わり、労働環境はその都度変化するため、環境の変化が大きいことに対してストレスを感じるエンジニアがいるのは事実です。

一方で、様々な企業の案件に携わりながら、変化を受け入れられる人もいるでしょう。

企業、案件、環境を変えながら様々なことを学ぶことができるのは、メリットの1つです。

幅広いスキルを身につけることができる

SESは1つの企業で長期間働くわけではなく、定期的に常駐先が変わり、案件ごとに仕事内容も異なります。

取り組む課題や開発するもの、扱う技術なども異なるため、SESとして働く中で幅広いスキルを身に付けることが可能です。

また、SES企業の中には大型のプロジェクトや大手企業からの依頼を受けているところもあります。

SESエンジニアとして経験を積んでいく中で、そのような大きな仕事や上流工程の案件に携われる可能性があります。

様々な企業での人脈ができる

SESエンジニアとして働くと、クライアント企業のエンジニアや他のSES企業のエンジニアと一緒にチームを組むことがほとんどです。

案件ごとに常駐先が異なるため、その都度新たな人間関係を築く必要があります。

このような特性上、働いていると、自然と様々な企業で人脈を広げることができます。

良いSESを見分けるポイント

良いSESを見分けるポイント

SES企業によって、いわゆる「ブラック」と呼ばれるところもあります。

そのため、SES企業に就職を考えている場合は、良いSESを見極めることが大切になります。

良いSESを見分けるポイントは、以下の6つです。

  • 案件の単価を公開している
  • 単価から自分の給料への還元率が高い(目安:法定福利費込みで65%以上)
  • 自分で案件を選べる
  • 案件の商流が高い
  • 交渉やトラブルの際には営業がしっかりフォローしてくれる
  • 会社が成長している

案件の単価を公開している

案件の単価を公開しているSES企業を選びましょう。

単価は、自分の労働に対してどれほど報酬を得られるかを知るために必要な情報の1つです。

SES企業の中には、情報を公開していないところもあるため、要注意です。

ホームページなどに載っていない企業もありますが、質問すれば答えてもらえる場合もあるので、確認してみてください。

単価から自分の給料への還元率が高い

還元率の高さも確認しましょう。

還元率は、単価に対してどれほどの割合でエンジニアに還元されるかを表した数値で、70%を超えると「高還元率」といわれます。

還元率の計算は明確に定められているわけではないので、どのような計算をしているかはSES企業によって異なるのが現状です。

一見高還元率に見えても、実際は手当の金額が引かれている場合もあります。

目安としては、法定福利費込みで65%以上の還元率であるSES企業がおすすめです。

以下サイトの記事では、還元率について詳しく解説していますので、こちらも参考にしてください。

自分で案件を選べる企業、つまり「案件選択制度」を導入している企業は良いSESといえます。

実績やスキルの高さによっても案件を選択できる自由度は変わりますが、自分のキャリアプランや希望に合わせて案件を選んで仕事ができます。

実績やスキルが豊富であるほど自由度は高いです。

また、SES企業がある程度案件を絞ってからエンジニアに提示する場合など、企業によっても自由度は異なるため、事前に確認しておきましょう。

案件の商流が浅い

商流の浅い案件を多く扱っている企業もおすすめできます。

「商流が浅い」とは、エンドユーザーや元請け企業からの依頼があるという状態です。

商流が深くなるほど、多くマージンが抜かれてしまうため、その分エンジニアへの報酬は低くなります。

一方で、商流が浅い案件は、その分抜かれるマージンも少なく、エンジニアへきちんと還元されることにつながります。

交渉やトラブルの際には営業がしっかりフォローしてくれる

給与や案件といった自身の労働条件だけではなく、SES企業からのフォロー体制も確認しておきましょう。

基本的には、SES企業の中で営業職とエンジニアは役割が分かれており、交渉やエンジニアのフォローは営業職の業務です。

しかし、中には、人材不足などが理由で、トラブル時でもエンジニア自身で対応しなければならない場合もあります。

そのため、交渉やトラブル時の対応がどのように行われているかは事前に確認しておくのをおすすめします。

会社が成長している

SES企業自体が成長しているかどうかも要チェックです。

会社が成長しているかどうかは、以下のようなポイントで確認しましょう。

  • 売上や利益が公開されている
  • 業績が上がっている
  • エンジニア数が増えている

特に、エンジニアの人数に注目しましょう。

SESは「エンジニアの人数が増えている=成長している」といえるからです。

エンジニアの人数が多いということは、離職率が低いことや業績が良くて新しくエンジニアを雇用できる状態であると考えられます。

まとめ

本記事では、SESという働き方について、以下の項目を解説してきました。

  • SESの概要
  • SESと派遣との違い
  • SESはブラックなのか
  • SESで働くメリット
  • 良いSES企業を見分けるポイント

SESの特徴を知ったうえで、自分自身がSESエンジニアに向いているかどうか考えてみてください。

もし「自分がSESエンジニアに向いているかわからない」「SES企業を見極めるのは難しそう」などの不安があれば、エージェントに相談してみるのも1つの方法です。

ちなみに、弊社でも「ウズカレIT」として就業サポートを行っています。

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