ITエンジニアと一言でいっても様々な種類があり、細かくは20種類以上に分類されます。どの職種を選ぶかによって仕事内容も変わるので、就活を始める前に目指す職種を定めることが大切です。
共通点は、IT業界は技術の変化が激しいため、常に積極的な学習が求められるということ。そこで本記事では、未経験からITエンジニアを目指す方に向けて、職種別に取得すべき資格を紹介します。
「やりたいこと」や「キャリアプラン」と照らし合わせながら、興味のある職種と役立つ資格を押さえましょう。
監修者:川畑 翔太郎 ITリスキリングサービス「ウズウズカレッジ」を運営する「UZUZ」の専務取締役。九州大学卒業後、現LIXILに入社。その後UZUZに参画し、2,000人以上のキャリア支援を行う。現在はウズウズカレッジ事業の責任者を担当。 |
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ITエンジニアはさまざまな職種がありますが、どんな職種にも役立つ資格は以下の3つです。
上から難易度順に並んでいるので、上記の中から、自分のレベルに合わせてステップアップを目指しましょう。
ここからは「それぞれの資格が仕事にどう役立つのか」「どのくらいの難易度なのか」を紹介していきますので、参考にしてください。
ITパスポートは「ITに関する基礎知識を持っている」ことを証明する国家資格です。
名前に「IT」と付いていますが、エンジニアだけではなく社会人全般を対象とした試験内容となっています。ITに関する「テクノロジ(技術)」以外にも「ストラテジ(戦略)」「マネジメント(管理)」と学習内容は多岐にわたるため、幅広く実務に役立つ知識を身につけることができます。特にIT業界未経験者は、まずITパスポートの合格を目指しましょう。
必要な勉強時間は約180時間、合格率は約50%と、IT資格の中ではチャレンジしやすい資格といえます。
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基本情報技術者試験とは、経済産業省が認定する「ITエンジニアの基礎スキルがあること」を証明できる資格です。ITパスポートよりも、実践的な内容に近い試験といえるでしょう。
IT業界の最先端で活躍する方が問題制作に関わっており、ITエンジニアにおすすめできる資格として企業から高い評価を受けています。試験範囲もテクノロジーからマネジメントまであり、仕事に幅広く活かせることも特徴です。
勉強時間の目安は200時間とされており、合格率は25%と、ITパスポートより難易度は上がります。ですが、その分スキルや知識に対する信頼度が上がり、就職や転職にも有利です。
ITエンジニアとしてのキャリアをスタートさせたいなら、基本情報技術者試験はぜひ合格しておきましょう。
応用情報技術者は名前に「応用」とあるように、基本情報技術者の上位資格であり、高度IT人材として活躍したい人を対象にした国家資格です。ITエンジニアがさらなるスキルアップのために挑戦する試験といえるでしょう。
試験範囲は基本情報技術者試験と同じですが、より難易度が上がっています。応用情報技術者試験ではテクノロジー関連はもちろん、経営全般やプロジェクトマネジメント、法務についての問題まで幅広く出題されます。
勉強時間は、情報処理技術者試験の未経験者であれば500時間程度、基本情報技術者試験の合格者であれば、200時間程度が目安です。合格率は20%前後と、IT関連資格の中でもトップレベルの難易度となっています。
システムエンジニア(SE)は、顧客から依頼を受けたシステムやソフトウェア、アプリケーションを開発する仕事です。
以下4つの資格がシステムエンジニアとしての業務、就職時に役立ちます。
未経験者は、まずこれらの資格を取得して、システム開発の経験を積みましょう。
Javaは、多くのサーバサイド(サーバーが動く仕組み)やAndroidのアプリ開発に用いられるプログラミング言語です。最も汎用性が高く、現場でも利用されているプログラミング言語のため、就職で最も有利な言語です。「Java Siliver」はそんなJavaの基礎構文知識、プログラミングスキルを証明できます。
インターネットの利用にサーバーは欠かせません。つまり、Javaの活用スキルは多くの企業から求められており、持っていると就職にもかなり有利でしょう。
勉強時間は、未経験の場合で100〜120時間と言われています。
ただし注意点として、Javaは理解すべき文法やルールが他の言語よりも多く、未経験者にとっては比較的難易度が高いです。そのため、独学よりもスクール型の教材を活用した学習をおすすめします。
ウズウズカレッジでは以下の特徴がある「Javaコース」を提供しています。
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PHPとは、スクリプト言語(簡単に書きやすい言語)に分類されるプログラミング言語で、主にWebサイト制作に使用されます。
そして、PHPの技術習得度を証明できる唯一の資格が「PHP技術者認定試験」です。PHP技術者認定試験は、IT企業の中でも特に「Webサイトを制作する企業」から重宝されるので、当面需要が尽きることはないでしょう。
勉強時間は150〜250時間と言われており、構文がシンプルなので他の言語と比較して習得しやすく、未経験者にもおすすめの資格です。
Rubyはコード量が他の言語と比べて少なく、開発作業を効率化できるプログラミング言語です。
そして、Ruby技術者認定試験は、Rubyの文法知識・クラスとオブジェクトなど基本的な技術レベルを証明できます。Rubyは特に、Webアプリケーションを制作する企業に人気が高く、就職の際も有利に働くでしょう。
Rubyを独学で勉強して、Webアプリケーションが開発できるまでにかかる時間は300時間程度です。基本情報技術者試験や応用情報技術者試験などの資格取得に必要な勉強時間と同等であるため、Rubyは初心者でも勉強しやすい言語といえるでしょう。
近年、注目度の高いAIやデータ分析などに活用されるのがPythonです。シンプルで構文が分かりやすく、少ないコードで簡潔にプログラムを書けます。
そしてPython3エンジニア認定基礎試験とは、Pythonの文法や基礎知識を証明する試験です。
AIやデータ分析に活用されるPythonは、今後ビジネス市場が大きく広がると期待されているため、学んでおくと将来、さまざまな場面で活かせるでしょう。
合格までの勉強時間は、未経験の場合30〜40時間です。合格率も75%と高く、未経験からでもチャレンジしやすい資格です。
Webエンジニアとは、Webサイト・ECサイトの開発、ITシステムやアプリケーションの設計・運用・保守など、Webサービスに携わるエンジニアを指します。
Webエンジニアに役立つおすすめの資格は以下の2つです。
HTML5はWebページの構造・内容を記載する言語です。これらはWeb開発を行うエンジニアとして必要な知識であり、HTML5プロフェッショナル認定試験に合格することで、実務に役立つスキルが身につきます。
この試験は2段階のレベルに分かれています。それぞれの目安となる勉強時間は、初心者向けのレベル1で40〜60時間、現場エンジニア向けのレベル2では360時間程度です。
未経験の人は、まずレベル1からチャレンジしてみましょう。
Webクリエイター能力認定試験は、Webサイト制作やデザインに必要なスキルを証明する試験です。
「Web制作の分野で活躍したい」と考えている人におすすめで、勉強時間は初級・スタンダードで24時間程度、上級・エキスパートで38時間程度といわれています。
ただし、他のIT資格より比較的簡単に取得できるため、就職・転職を目指す場合は、他の国家資格も併せて取ることを意識しましょう。
インフラエンジニアとは、ITサービスの基盤構築を担当しており、未経験者の就職率が高い職種です。就職する上で必須となる資格はありませんが、資格があることで就職や転職がさらに有利になります。
中でも取得をおすすめするのが「CCNA(ネットワークエンジニア向け)」と「LinuCレベル1(サーバーエンジニア向け)」です。
以下、それぞれの資格について解説していきます。
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CCNAとは、ネットワーク機器の大手「シスコシステムズ合同会社」による認定資格で、ネットワークシステムの設計や開発に関する知識を学べます。ネットワークエンジニアとしての土台として業界内でも評価が高い資格なので、取得すると就職・転職の際も有利です。
必要な勉強時間は120時間程度と言われ、未経験者でも取得可能なレベルです。
ただし、独学だと分からないことに直面した際、質問できる環境がありません。特に未経験者は、いつでも質問できる人や環境を用意しておくとスムーズに学習を進められます。
ウズウズカレッジでも「CCNAコース」を提供しているので、気になる方は以下の詳細ページをご覧ください。
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LinuCはNPO法人「LPI-Japan」が独自に作っている試験です。日本企業の約7割がLinuxを導入しているため、取得すれば多くの企業から重宝されます。
クラウド技術やオープンソースの基礎など、システム開発に求められるスキルが身につくため、将来性も高いといえるでしょう。
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先ほどのCCNAと同様、未経験からも挑戦できる資格ですが、独学に不安のある方は講師のサポートが受けられるスクールや教材の利用を検討してみてください。
ウズウズカレッジの「LinuCコース」も専属の担当講師がついて学習をサポートしています。気になる方は以下の詳細ページをご覧ください。
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本記事では、ITエンジニア全般に役立つ資格から、システムエンジニア、Webエンジニア、インフラエンジニアそれぞれに役立つ資格を紹介しました。
あなたの目指す職種に応じて取得すべき資格は変わります。そのため、事前にキャリアプランをよく考えた上で、挑戦する資格を選びましょう。
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