CCNAとLPICはどっちを取るべき?難易度や市場の需要の高さから比較

CCNAとLPICは、いずれもIT業界で高く評価されている資格ですが、どちらを取得するべきか悩むこともあるでしょう。

本記事では、CCNAとLPICの「特徴や学習分野」「市場での需要」「試験の難易度」などを比較して、詳しく解説します。

加えて「試験合格に向けた効果的な勉強方法」を紹介しますので、どちらの資格が自分のキャリアに最も適しているかを選ぶ際の、参考にしてください。

資格取得を通じて、自分に合った分野での専門性を高め、エンジニアとして活躍しましょう。

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CCNAとLPICはどっちの資格を取得すべき?

インフラエンジニア向け資格

エンジニアとしてのキャリアを考えるとき、業務未経験者が最初にどの資格を取得するかは重要な決断です。

特に、CCNAとLPICのどちらを選ぶかで悩む方も多いでしょう。

どちらの資格もインフラエンジニアとして役立つものですが、まずは自分の目指すキャリアパスに基づいて選ぶことが大切です。

一般的にインフラエンジニアは「ネットワークエンジニア」と「サーバーエンジニア」の2つに分類されます。

ネットワークの構築や管理に興味があったり、ネットワークエンジニアとして働きたいのであれば、CCNAの取得を目指すと良いでしょう。

一方で、サーバーの運用・管理に興味があり、サーバーエンジニアとしてのキャリアを築きたいのなら、LPICがおすすめです。

ただし、インフラエンジニアとして活躍するには、ネットワークとサーバーの両方に関する知識が求められるため、最終的には両方の資格を取得するのが理想的です。

CCNAとLPICの詳細な違いについては、次項で解説します。

【CCNAとLPICの違い】資格選択のポイント

CCNAとLPICの違いは、以下の通りです。

CCNALPIC
資格の特徴・学習分野ネットワーク特化サーバー特化(Linux)
市場の需要の高さ(求人数)CCNAで検索した求人数:20,953 件※2024年7月時点LPICで検索した求人数:7,785 件※2024年7月時点
難易度・学習に必要な時間IT未経験者で約200時間IT未経験者で約160時間
受験料税込46,860円1科目あたり税込16,500円
(101試験+102試験=合計33,000円)

なお、受験料については、CNAもLPICも定期的に改定が行われるため、注意しましょう。

必ず、申し込むときに確認してください。

それぞれの特徴や需要の高さ、難易度などについては、次に詳しく解説します。

資格の特徴と学習分野

CCNAとLPICは、それぞれ異なる技術領域をカバーしている資格です。

ネットワーク技術とLinuxシステムの管理という、インフラエンジニアにとって重要な2つの分野を代表しています。

以下に両者の特徴や学習分野を解説しますので、自身が目指すキャリアや興味のある分野に基づいて、最適な資格を選択してください。

CCNA

CCNAは、ネットワーク機器分野でトップシェアを誇る、シスコシステムズ社が提供する資格です。

Cisco認定資格の中でも初級レベルに位置づけられており、ネットワークエンジニアを目指す方にとって、登竜門的な存在といえます。

CCNAを取得することで、ネットワークエンジニアとしての基本的な技能だけでなく、Cisco製のルーターやスイッチなどの設定・運用に関する技術力も証明できます。

主な学習内容は、以下の通りです。

  • ネットワークの基礎(20%)
  • ネットワークアクセス(20%)
  • IPコネクティビティ(25%)
  • IPサービス(10%)
  • セキュリティの基礎(15%)
  • 自動化とプログラマビリティ(10%)

参照元:CCNA 試験 v1.0(200-301)|CISCO

このように、CCNAの学習分野は多岐に渡ります。

その分、資格を取得した際のメリットも大きく、ネットワークエンジニアとしてスキルアップできたり、キャリアの幅も広がるでしょう。

以下の記事では、CCNAについてさらに詳しく解説しています。

CCNAの受験を検討している方は、ぜひこちらもご覧ください。

LPIC

LPICは、企業で広く使われているOSの1つである「Linux」の技術者としてのスキルを証明する資格です。

取得することで、Linuxシステムのインストール、設定、構築、運用に必要な技術力を示すことができます。

この資格は、カナダに本部を置く「LPI(Linux Professional Institute)」によって運営されており、現在では世界180ヵ国以上で認定試験が実施されています。

LPICは3つのレベルに分かれており、レベルが上がるにつれて専門性も高くなりますが、最初に取得するのは、一番下のレベルであるLPIC-1です。

LPIC-1では、Linuxの基本的な操作やシステム管理に関する知識を証明できます。

サーバー構築にはLinuxが多く使用されるため、LPICの取得はサーバーエンジニアを目指す方にとって、非常に重要な資格といえます。

LPICについての詳細は、以下の記事も参考にしてください。

市場の需要の高さ

CCNAとLPICの需要は、どちらも非常に高いです。

しかし、求人ボックスで「資格」と「職種」ごとの求人数をそれぞれ検索したところ、以下のような結果になりました。

資格ごとの求人数職種ごとの求人数
CCNA20,953 件159,664 件
LPIC7,785 件45,968 件

※2024年7月時点

この結果から分かる通り、ネットワークエンジニア向けの資格であるCCNAの方が、市場での需要が高いといえます。

現在の市場には、ネットワーク関連のスキルが求められるポジションが多いため、LPICと比較して、CCNAを取得した方がキャリアアップに有利となるのです。

資格の難易度・必要な勉強時間

CCNAとLPIC-1の資格を比較すると、CCNAの方が難易度が高いとされています。

その主な理由は、以下の3つです。

  • 必要な学習時間が長い
  • 記述問題やシミュレーション問題が出題される
  • ITSSのレベルが高い

IT未経験者がCCNAを取得するには、約200時間の勉強が必要とされていますが、LPIC-1では160時間程度で済む人が多いです。

CCNAの試験は選択問題だけでなく、記述問題や実機のシミュレーション問題が含まれており、単なる暗記では対応し切れません。

一方、LPIC-1は、主にLinuxのコマンドに関する出題が中心で、暗記が得意な人にとっては比較的取得しやすい資格といえます。

また、経済産業省が認定するITスキル標準(ITSS)においても、CCNAはレベル2であり、LPIC-1と同難易度といわれるLinuCレベル1はレベル1に位置付けられています。

これらの要素から、CCNAの方がより専門的な知識と実践力を求められるため、難易度が高く、その分勉強時間も多く要するのです。

以下の記事では、CCNAが難しいといわれる理由や合格するコツを紹介していますので、こちらもご覧ください。

参考:特定非営利活動法人スキル標準ユーザー協会「ITSSのキャリアフレームワークと認定試験・資格とのマップ Ver12.2

受験料

受験料は、CCNAとLPIC-1で大きく異なります。

CCNAの受験料は46,860円であり、LPIC-1の受験料は1科目あたり16,500円です。

ただし、LPIC-1に合格するには「101試験」と「102試験」の両方に合格する必要があるため、合計で33,000円の受験費用がかかります。

単独の試験費用としてはCCNAの方が高額ですが、LPIC-1の場合は2回分の受験料が必要であることを覚えておきましょう。

なお、上記で紹介した受験料は全て税込金額です。

年収

CCNAとLPIC-1の資格取得による年収の違いは、ほぼないとされています。

どちらの資格も、インフラエンジニアとしてのスキルを証明するものであり、年収に直接的な差を生むことは少ないです。

資格手当が支給される企業もありますが、CCNAとLPIC-1の資格手当の金額に大差はありません。

従って、資格選択が年収面に影響を及ぼすことは少なく、どちらの資格も同等に評価されるといえるのです。

資格取得よりも、実務経験やスキルの向上が、年収を左右する要素となります。

CCNAとLPICの試験合格に向けた効果的な勉強法

ここからは、CCNAとLPICの資格取得に向けた、効果的な勉強法をご紹介します。

資格勉強には、参考書や問題集を利用して独学で学ぶ方法や、ITスクールを活用する方法があります。

それぞれのメリットを理解した上で、自分にはどちらの勉強法が合っているかを考えましょう。

参考書や動画教材、問題集サイトを活用して独学で学ぶ

独学で資格試験に挑戦する際は、以下のステップで勉強を進めると効果的です。

  1. 参考書や動画教材を使用して、基礎知識を網羅的にインプットする
  2. 問題集サイトを活用して練習問題を解き、知識を定着させる

具体的な方法については次に解説しますので、効率的に学習を進め、試験対策を強化しましょう。

以下の記事では、CCNAとLPICの試験勉強に役立つ参考書を紹介していますので、ぜひご覧ください。

1. 参考書や動画教材を使って基礎知識をつける

資格試験に合格するためには、参考書や動画教材を活用し、基礎知識をしっかりと身に付けることから始めましょう。

参考書では、体系的に知識を学ぶことができるため、全体像を把握しやすくなります。

「どのような教材を使えば良いのか分からない」という方は、以下におすすめの参考書をまとめたので、ご覧ください。

【おすすめの参考書】

資格書籍名おすすめポイント
LPIC最短突破 Linucレベル1 合格教本LinuCの研修経験が豊富な講師が解説しており、未経験者でも理解しやすい内容になっている
LPIC1週間でLPICの基礎が学べる本・Linuxの基本を初心者向けに丁寧に解説している
・CentOSの仮想マシンをダウンロードできるので、実際にコマンド操作しながら学習できる
CCNAシスコ技術者認定教科書 CCNA 完全合格テキスト&問題集・CCNA対策の参考書の中でも定番の一冊
・問題集も付いているのでこの一冊で試験対策ができる
CCNA基礎からわかる!CCNA最短合格講義・世界最大級のオンライン学習プラットフォーム「Udemy」で累計受講者数5万人を突破した人気の動画講義をテキスト化した一冊
・つまずきやすいポイントを丁寧に解説しているため、未経験者でも挫折せずに学習できる

また、基礎知識のインプットには、動画教材の活用もおすすめです。

動画教材は、PCやスマートフォンがあればどこでも視聴でき、スキマ時間を有効活用できるというメリットがあります。

なお、弊社「ウズウズカレッジ」では、IT未経験の方に向けて、以下2つの動画教材をご用意しています。

専門用語や難しい言葉を丁寧に解説しているため「独学で合格できるか不安」「最短で試験に合格したい!」と考える方に最適です。

教材コンテンツの品質を事前に確認できるよう、YouTubeにて無料お試し版も公開していますので、ぜひチェックしてみてください。

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2. 問題集サイトで練習問題を解いて知識を定着させる

基礎知識のインプットができたら、問題集サイトを活用して実践的な練習を行います。

この時、練習問題で正答率85%を安定して取れるレベルを目指しましょう。

おすすめの問題集サイトには、無料で全問題に挑戦できる「ウズカレテスト」と、一部有料の「Ping-t」があります。

ウズカレテストは、回答した問題が「連続正解」や「1度正解」などに自動で分類されるため、苦手範囲が一目で分かりやすい仕組みになっています。

Ping-tも豊富な問題を提供していますが、一部有料な点に注意が必要です。

これらのサイトを利用することで、試験対策を効果的に進められるでしょう。

スクールに通う

効率的な資格取得を目指すなら、スクールの利用も検討することをおすすめします。

スクールに通う最大のメリットは、疑問点を専門の講師に直接質問できることです。

特にCCNAの試験では、シミュレーターを用いたルーターの操作に関する問題も出題され、専門的な知識が求められるため、独学では理解に苦しむことが多いです。

分からないことを質問できる環境がないことで、挫折してしまうケースも少なくありません。

そのため、スクールでの講師からのサポートは非常に有効であり、挫折のリスク低減にも繋がっています。

また、ITスクールの中には、資格取得だけでなく就職支援も実施している場合があり、弊社ウズウズカレッジもその1つです。

エンジニアとしての転職を考えている方にとって、資格取得と同時に転職支援を受けられるのは大きな利点です。

資格試験に最短で合格し、エンジニア転職を実現したい方には、スクールの活用も考えてみてください。

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CCNAとLPICどちらを取得するかは、目指すキャリアで決めよう!

本記事では、CCNAとLPICの違いや、それぞれの資格試験に向けた効果的な勉強方法について、詳しく解説しました。

どちらの資格を取得するか迷っている方は、自分の目指すキャリアに基づいて選択しましょう。

ただし、最終的には両方の資格を取得することで、より幅広い知識とスキルを身に付け、インフラエンジニアとして活躍することができます。

弊社ウズウズカレッジでは「CCNAコース」と「LinuCコース」をご用意しており、いずれの資格も効率的に学ぶことが可能です。

また、ウズウズカレッジには、以下のような強みがあります。

  • 最新の試験傾向に合わせた効率的なカリキュラム
  • 動画教材と図解による分かりやすい解説
  • 「完全eラーニング型」で、自分のペースで学習できる
  • 1on1で担任講師がつくから挫折しない
  • 「利用満足度5点満点中4.4」の高い満足度
  • 希望者には就業サポートあり

「効率的かつ効果的な学習を通して、最短で資格を取得したい!」という方は、ぜひウズウズカレッジの活用をご検討ください。

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この記事を監修した人

D.KAWAI  事業責任者

UZUZ COLLEGE教材開発部門事業責任者。1989年生まれ、岐阜県出身。元中学校社会科教諭。教諭時代にExcel VBAを独学し業務を自動化する。中学校教諭を辞めた後は学習塾を立ち上げる。その後、大学の同級生であったUZUZ社員に誘われ、UZUZの業務を手伝うようになる。ウズウズカレッジでは法人研修や教材、社内システムの開発を担当するようになる。学習者の学力を把握することに長けており、知識がゼロの学習者でも無理なく学習を修了できるようなカリキュラムを設計している。CCNAの映像講義は発売後すぐにベストセラーとなる。受講生の評価は常に90%以上を維持し、CCNA教材の累計受講者数は1万人を超えている。学習支援の対象分野はCCNA、Google App Script、Excel VBA、C言語など。