「プログラミングスクールを卒業したら、就職先はSES企業ばかりなのでは?」
「SES以外の企業に興味があるけれど、実際のところ難しいのでは」
スクール卒業後の進路について、このような不安を抱えている方は少なくありません。
SNSや口コミで「プログラミングスクール卒業=SES就職」という情報を見ると、将来のキャリアが限定されてしまうのではないかと心配になるものです。
しかし、実際の就職先の傾向には理由があり、正しい情報を知ったうえで準備すれば、SES以外の選択肢を目指すことも十分可能です。
本記事では、スクール卒業後にSES就職が多くなる背景や、後悔しないSES企業選びのポイント、そして自社開発や受託開発を目指すための具体的な方法まで紹介します。
読み進めることで、未経験者が陥りやすい誤解や不安を解消し、自分に合ったキャリアを選ぶための軸が明確になるでしょう。
「プログラミングスクール卒業後の就職先はSES企業が多い」という噂を聞いたことがある人も多いでしょう。
実際のところ、この傾向は事実です。
とはいえ、これは「SESしか選べない」という意味ではなく、IT業界の構造や採用の仕組みを考えれば、自然な流れでもあります。
まずは、SESとは何なのか、他の働き方との違いを整理しながら、なぜスクール卒業生にSESが多いのかを見ていきましょう。
SES(System Engineering Service)とは、エンジニアがクライアント企業のプロジェクトに参画し、技術力を提供する働き方を指します。
SES企業に入社したエンジニアは、自社オフィスではなくクライアント先の現場で働くことが多く、案件によって担当する業務や勤務地、使用する技術が変わる点が特徴です。
こうした働き方は、様々な業務に携われる一方で、環境や技術が頻繁に変わることから、腰を据えて1つの技術領域を深めたい方には向いていません。
これに対して、自社開発は自社サービスや自社プロダクトを開発する働き方です。
1つのサービスに長期的に関わりながら改善や機能追加を行うケースが多く、未経験者からも人気があります。
また、受託開発はクライアントから依頼されたシステムやWebサービスを開発する働き方です。
顧客の要望に合わせて開発を進めるため、様々な業界・案件に関われる可能性があります。
このように、SES・自社開発・受託開発はそれぞれ特徴や向き不向きが異なるため、自分の志向やキャリアプランに合わせて選ぶことが大切です。
SESについて、より詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
プログラミングスクール卒業後の就職先として、SES企業が多いのは事実です。
そもそもSESは、IT業界の約7割を占めると言われるほど広く定着している働き方です。
求人の母数も多く、未経験者が就職活動を進める際に選択肢として挙がりやすい傾向があります。
さらに、SES企業が未経験者を採用しやすい構造にあることも理由の1つです。
SESエンジニアの需要は高いうえ、未経験者でも参画しやすい案件が比較的多いです。
そのため、基礎学習を終えたスクール卒業生を採用し、研修や現場経験を通じて育成する企業も少なくありません。
また、転職支援付きのプログラミングスクールでは、提携先や紹介先の企業がSES中心になっている場合もあります。
こうした背景から、未経験者が最初の一歩を踏み出す場として、SES企業が受け皿になっている構造があるのです。
「SESはやめとけ」といった意見を目にすることもありますが、SES企業すべてが悪いわけではありません。
SES企業でも開発案件に参画し、実務経験を積める環境であれば、エンジニアとしてのキャリアの入口になります。
問題なのは、SESという働き方そのものではなく、開発経験を積めない案件ばかりだったり、研修やフォロー体制が不十分だったりする企業を選んでしまうことです。
プログラミングスクール卒業後にSES企業へ就職する場合は「SESだから避ける」のではなく「どのようなSES企業なのか」を見極めることが重要です。
以下の記事では「SESはやめとけ」と言われる背景について解説していますので、ぜひこちらも合わせてご覧ください。
Error: Post not foundプログラミングスクール卒業後にSES企業への就職が多い背景には、大きく3つの構造的な理由があります。
ここでは、その理由を順番に解説します。
SES企業は、未経験者でも比較的入社しやすい傾向があり、その理由はビジネスモデルと採用の仕組みにあります。
SESはクライアント先のプロジェクトにエンジニアを参画させる働き方で、希望に合った人材を提案するために、常に一定数の人材を確保する必要があります。
そのため、未経験者も採用して育成するSES企業が多く、基礎学習を終えたプログラミングスクール卒業生は「育成しやすい人材」として受け入れられやすい傾向があるのです。
また、スクール卒業生は完全な未学習者ではなく、プログラミングの基礎や開発の流れを理解している点が評価材料になります。
即戦力ではないものの、学習経験があることで現場での成長が見込みやすいと判断されるため、結果としてSES企業が未経験者の就職先になりやすい構造が生まれています。
IT業界において、SES企業以外では、未経験からの転職難易度が高いことも理由の1つです。
自社開発企業は応募者が多く、スクール卒業だけでは差別化が難しい側面があります。
そのため、オリジナルアプリの開発経験やチーム開発経験、自走力を示すエピソードなど、より具体的な実績が求められるのです。
受託開発企業も、顧客の要望に沿って開発を進める必要があるため、一定の開発スキルやコミュニケーション力が前提となります。
もちろん、未経験者を採用する企業もありますが、誰でも簡単に入れるわけではないのが実情です。
こうした背景から、未経験でエンジニア転職を目指す場合、最初の就職先としてSES企業が候補に入りやすい傾向にあります。
転職支援付きのプログラミングスクールでは、提携企業や紹介先企業への就職支援を行っています。
提携先に自社開発企業や受託開発企業が含まれていれば、そのような企業への転職も可能です。
一方で、紹介先の多くがSES企業というケースも少なくありません。
特に無料スクールの場合、紹介先企業からの採用報酬で運営されていることもあり、紹介企業の構成が就職先の傾向に直結することがあります。
このようなスクールでは、受講生が紹介先企業へ就職することを前提に、カリキュラムや転職支援が設計されている場合があります。
つまり、紹介企業にSESが多い場合は、学習内容もSES就職に適した構成になりやすく、結果として就職先がSES中心になる可能性があるのです。
スクールを選ぶ際は、転職成功率だけでなく、卒業生の就職先の傾向やSES企業への就職比率、自社開発・受託開発への転職実績まで確認しましょう。
プログラミングスクール卒業後にSES企業へ就職するメリットは、未経験者が安心してキャリアをスタートできる環境が整っている点にあります。
ここでは、未経験者がどのような場面でメリットを感じやすいのか、具体的に紹介します。
実務経験が最速で手に入ることは、SES企業で働く大きなメリットの1つです。
どれだけ学習を重ねていても、企業側から見ると「現場で本当に開発できるか」は判断しづらく、未経験者が転職活動で苦戦しやすい理由でもありす。
SES企業で開発案件に参画できれば、実装・テスト・保守運用・チーム開発など、実務ならではの工程を経験し、職務経歴書に書ける具体的な実績を早期に積むことが可能です。
実務経験があれば、次の転職で自社開発企業や受託開発企業、社内SEといった選択肢を目指しやすくなるでしょう。
ただし、テストや監視、ヘルプデスク中心の案件ばかりでは開発経験として評価されにくいため、SES企業を選ぶ際は開発案件に入れる可能性を事前に確認することが重要です。
チーム配属で自社の先輩エンジニアのサポートを受けながら実務デビューできることも、SES企業で働く大きなメリットです。
スクールで基礎を学んだとはいえ、未経験の状態でいきなり現場に1人で入るのは不安が大きいものです。
その点、優良なSES企業では、自社の先輩エンジニアと同じ現場にチーム配属されることがあり、技術的な疑問や業務の進め方をその場で相談しやすい環境が整っています。
現場には顧客企業や他社のエンジニアもいますが、同じチームに自社の先輩がいるだけで心理的な負担が大きく軽減されます。
未経験者が抱えがちな「誰に聞いていいか分からない」というストレスを減らしながら実務に慣れていけるでしょう。
プログラミングスクール卒業後に後悔しないためには、SES企業の見極めが欠かせません。
SESは企業ごとに案件内容や育成方針、働き方が大きく異なるため、同じSESでも得られる経験値や成長環境には大きな差があるからです。
ここでは、入社後の成長を左右するポイントを解説します。
開発案件の比率が高い企業を見極めることは、未経験からSES企業へ入社する際にとても重要です。
SES企業の案件には、開発、テスト、運用保守、監視、ヘルプデスクなど幅広い業務があり、未経験者は最初にテストや運用保守からスタートすることも珍しくありません。
だからこそ、将来的に開発案件へ進める環境があるかどうかを事前に確認する必要があります。
面接では、未経験入社者が実際にどのような案件へ配属されているのか、そして開発案件に入るまでの流れが明確に説明されるかをチェックしましょう。
「開発案件があります」と言われても、具体的な案件例や使用技術、担当工程が示されない場合は注意が必要です。
SESでは、参画する案件によって使用するプログラミング言語、担当工程、勤務地、リモート可否、チーム体制など働き方が大きく変わります。
そのため、入社前に「どのような案件に入る可能性があるのか」を具体的に説明してくれる企業ほど、入社後のギャップが少なく安心して働けます。
配属先が入社前に確定していないケースは多いものの、過去の配属事例や未経験者のキャリアパターンを共有してくれる企業であれば、成長のイメージを持ちやすいです。
反対に、案件内容についてほとんど説明がないまま内定承諾を求められる場合は、慎重に判断することが大切です。
研修がある企業では、入社後にプログラミング言語やデータベース、インフラ、クラウド、開発フローなどを体系的に学べる場合があります。
ただし、研修制度は「あるかどうか」だけでは不十分で「何を学べるのか」「どれくらいの期間なのか」「研修後にどんな案件へ進めるのか」まで確認することが重要です。
研修の内容や講師の有無、課題の形式、研修後の配属実績まで確認できると安心できるでしょう。
こうした情報が明確な企業ほど、未経験者が着実に成長できる環境が整っています。
1人で客先に配属されると、分からないことがあっても相談しづらく、成長の機会を逃してしまうことがあります。
特に未経験のうちは、技術的な質問ができる先輩や、現場でフォローしてくれる人の存在が大きな支えになります。
自社の先輩や同僚と同じ案件に入れる企業であれば、現場での不安を減らしながら着実にスキルを伸ばしていけるでしょう。
また、チームで参画している企業はクライアントとの関係性が安定している可能性もあります。
面接では、未経験者が1人で現場に出ることがあるのか、チーム参画の案件がどれくらいあるのかを具体的に確認しましょう。
SESでは、普段の勤務先がクライアント企業になります。
そのため、自社の上司が日々の働きぶりを直接見る機会が少なく、誰がどのように評価するのかが曖昧だと、成果が給与やキャリアに反映されにくい可能性があります。
だからこそ、評価基準や面談の頻度、昇給の条件、資格取得やスキルアップの扱いといった点を事前に確認することが重要です。
また、案件単価や担当工程、技術スキル、顧客評価などがどのように給与へ反映されるのかを説明してくれる企業であれば、入社後のキャリアを描きやすくなります。
評価制度が透明であるほど、努力が正当に評価され、未経験からでも着実にステップアップできるでしょう。
案件に参画した後に「別の技術に挑戦したい」「開発工程に進みたい」「今の案件では成長が難しい」と感じることは誰にでも起こり得ます。
そのときに、営業担当やキャリア担当へ相談できる体制が整っている企業であれば、自分の希望に合わせてキャリアを軌道修正しやすくなります。
定期的な面談があり、案件変更やスキルアップについて相談できる環境がある企業なら、未経験者でも長期的なキャリアを描きやすくなるでしょう。
入社前には、キャリア面談の頻度や相談先、案件変更の可否、そして過去のキャリアアップ事例まで確認しておくと安心です。
スクール卒業後の進路は1つではなく、準備の質や戦略によって選択肢を広げることができます。
ここでは、未経験から自社開発・受託開発を狙うケースと、まずSESで経験を積んでからキャリアアップするケースの、2つのルートを紹介します。
自社開発・受託開発を目指す場合は、スクール卒業後すぐに企業から評価されるだけの準備の質が問われます。
まずは、入校を考えているスクールの転職成功率だけでなく、卒業生がどのような企業に入社しているのか、SES以外の就職実績があるのかを確認することが大切です。
また、オリジナルポートフォリオの作り込みも欠かせません。
スクールの課題で作ったアプリだけなく、自分で課題を設定し、要件定義、設計、実装、テスト、デプロイまで行ったポートフォリオがあると、面接でアピールしやすくなります。
さらに、チーム開発経験も評価されやすいポイントです。
GitHubを使った開発、コードレビュー、issue管理、役割分担などを経験していると、実務に近い動きができる人材として見られやすくなります。
もしも、他社の転職サービスも併用できるスクールであれば、スクールの紹介求人だけに頼る必要はありません。
転職サイトや転職エージェント、企業の採用ページ、SNSなど、複数の情報源を組み合わせることで、より幅広い選択肢を検討できます。
未経験から自社開発企業や受託開発企業に入るのが難しい場合は、SES企業で経験を積んでからキャリアアップする方法もあります。
重要なのは、SESを「ゴール」にするのではなく、実務経験を積むための通過点として捉えることです。
まずは、1社目の案件で開発現場に入って実務経験を積み、職務経歴書に書ける実績を作ることを意識しましょう。
1〜3年ほど経験を積むことで、自社開発企業、受託開発企業、社内SEなどへの転職を目指しやすくなります。
ただし、開発経験を積めない案件が続く場合は、早めに営業担当やキャリア担当へ相談することも大切です。
SES企業に入社したからといって、誰もが自社開発や受託開発へ自然に転職できるわけではありません。
だからこそ、入社後も継続して学習し、スキルや経験を積み重ねることで、将来の選択肢を広げやすくなります。
以下の記事では、SESから転職する方法について解説していますので、こちらも合わせてご覧ください。
Error: Post not foundこの章では、スクール卒業後によく寄せられる疑問に回答します。
進路選択の判断材料として活用してください。
1〜3年ほど実務経験を積むことが1つの目安になります。
ただし重要なのは年数ではなく、職務経歴書に書ける経験がどれだけ積めているかです。
開発案件で実装・テスト・保守運用などを一通り経験できている場合は、1年程度でも次の転職を検討できる可能性があります。
一方で、監視やヘルプデスクなど開発と関係の薄い業務が続く場合は、年数を重ねても市場価値が上がりにくいことがあります。
その場合は、早めに営業担当へ案件変更を相談したり、自己学習や転職活動を並行して進めることが大切です。
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無料で相談するSESから自社開発企業へステップアップするためには「案件選び」にこだわることが重要です。
テストのみ、運用保守のみといった開発に関われない現場が長く続くと、実務経験として評価されにくく、自社開発企業への転職が難しくなる可能性があります。
そのため「プログラミング(実装)」に携われる案件を希望し、営業担当に継続して意向を伝え続けることが欠かせません。
また、現場に入った後は、面接で強力なアピール材料となる「実績・改善エピソード」を意識的に蓄積していくことが大切です。
自分が主体的にどう動き、どのような課題を解決したのかを具体的に語れるようになると、選考での評価が大きく変わります。
例えば、チームの開発効率を高めるために自動化ツールを導入した経験や、古いコードをリファクタリングして保守性を向上させた取り組みなどは、成長を示す証拠になります。
SES企業の内定を承諾する前には、入社後の案件や研修、評価制度、キャリア支援について確認しましょう。
以下の点を事前に確認することで、入社後のミスマッチを防ぎやすくなります。
内定が出ると早く承諾したくなる気持ちが生まれますが、不明点を残したまま判断すると、入社後に「思っていた働き方と違う」というギャップが生まれやすくなります。
疑問点は必ず事前に解消し、納得したうえで承諾することが大切です。
無料プログラミングスクールは、有料スクールと比べるとSES企業への就職が多くなる傾向があります。
これは、無料スクールの一部が紹介先企業から受け取る採用報酬によって運営されているためです。
採用報酬を支払う企業は、継続的に人材を必要とする業態が多く、特にSES企業はプロジェクト単位でエンジニアを確保する必要があるため、未経験者の採用にも積極的です。
こうした構造上、紹介企業のラインナップが限定されたり、SES中心になるケースが自然と生まれます。
ただし、無料スクールだからといって必ずSESに就職するわけではありません。
スクールごとに紹介先や就職実績は大きく異なるため、受講前に卒業生の就職先や紹介企業の傾向を確認することが重要です。
以下の記事では、無料のプログラミングスクール12校を比較表付きで紹介しています。
スクールを選ぶポイントなどについても解説していますので、ぜひこちらも参考にしてください。
プログラミングスクール卒業後の就職先としてSES企業が多くなるのは、IT業界の構造や採用の仕組み、そしてスクールの紹介企業の傾向が重なるためです。
未経験者を受け入れやすい環境が整っていることから、SESはキャリアの入口として機能しやすく、実務経験を早期に積める点でも大きなメリットがあります。
ただし、案件内容や育成体制には企業ごとに大きな差があります。
そのため、開発案件に入れる可能性や研修の質、キャリア支援の体制を確認し、自分が成長できる環境かどうかを見極めることが重要です。
スクール卒業後の進路はSESだけでなく、自社開発や受託開発など複数ありますが、どの道でも「学習の質」と「転職支援の質」がキャリアの方向性を左右します。
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UZUZ COLLEGE代表取締役社長、UZUZグループ専務取締役。1986年生まれ、鹿児島出身。高校卒業後、九州大学にて機械航空工学を専攻。大学卒業後、住宅設備メーカーINAX(現・LIXIL)に入社。1年目からキッチン・洗面化粧台の商品開発に携わるも、3年目に製造部へ異動し、毎日ロボットと作業スピードを競い合う日々を送る。高校の同級生であったUZUZ創業者からの誘いと、自身のキャリアチェンジのため、「UZUZ」立ち上げに参画。第二新卒・既卒・フリーターといった20代若者への就業支援実績は累計2,000名を超える。2020年より教育研修事業を立ち上げ、2024年より「UZUZ COLLEGE」として分社化し、代表取締役社長に就任。