ネットワークエンジニアやインフラエンジニアを目指す人なら「CCNA」や「CCNP」という資格を耳にすることも多いのではないでしょうか。
どちらも取得しておいて損のない資格ですが、違いがよくわからないという人もいると思います。
本記事では、それぞれの違いや特徴に加え、取得によるメリット、おすすめの勉強方法などを詳しく解説します。
様々な観点から違いを理解することで、自分がどちらの試験を受けるべきか明確になることでしょう。
「CCNAとCCNPどちらを受験しよう?」と迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
CCNAとCCNPは、どちらもネットワーク機器大手のシスコ社が提供している技術者認定資格の1つです。
資格を取得することで、ネットワークの知識を有していることや、シスコ製品を使ったシステムの構築・運営・管理などの能力があることを証明できます。
CCNAについては、以下の記事で詳しく解説していますので、こちらもぜひご覧ください。
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また、CCNAとCCNPの違いや特徴については、6つの項目に分けてご紹介します。
様々な観点からの違いを理解し、自分に合った試験に挑戦しましょう。
シスコ社の認定資格には、5つのグレードがあります。
CCNAは下から2番目のアソシエイトレベルで、CCNPは上位資格のプロフェッショナルレベルです。
グレードが上がるにつれて難易度も高くなるため、CCNAに比べてCCNPは取得が難しいです。
また、IPA(情報処理推進機構)によるITSSでは、CCNAはレベル2、CCNPはレベル3程度に位置づけられています。
ITSSとは、IT人材に対するスキル体系を表すもので、通称「ITスキル標準」とも呼ばれています。
どちらを受験しようか迷っている方は、CCNAを取得した後にCCNPへ挑戦すると良いでしょう。
CCNAの難易度や勉強方法については、下記の記事を参考にしてください。
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合格に必要とされる勉強時間も、それぞれ違います。
学習を始める前のレベルによって個人差はありますが、CCNAは一般的に160〜200時間ほど必要といわれています。
一方CCNPは、CCNAをすでに取得している人で160時間ほど必要です。
どちらの資格も、1日2時間勉強した場合で約3ヶ月の期間を要するため「根気よく学習し続ける力」が合格への分かれ道となるでしょう。
CCNAとCCNPは、どちらも受験の前提条件がありません。
しかし、CCNPはCCNAと比較して、深い知識とスキルが必要です。
そのためCCNPは、公式より「3年から5年のエンタープライズネットワーキングソリューションの実装経験を持つこと」が推奨されています。
一方でCCNAは、シスコソリューションの導入と管理の経験が1年以上あることが推奨されていますが、未経験や実務経験の少ないエンジニアでも十分合格を目指せます。
CCNAは「これからネットワークエンジニアとしてキャリアをスタートさせたい人」向けであり、CCNPは「キャリアアップを目指す人」におすすめの資格といえるでしょう。
CCNAは、ネットワークの基礎知識とCiscoルーターやCataoystスイッチの取り扱いに関する内容が出題されます。
一方でCCNPは、ネットワークの仮想化やデュアルスタックアーキテクチャなども出題されるため、CCNAよりも高レベルな内容といえるでしょう。
試験数はCCNAが1回に対し、CCNPは「コア試験」と「コンセントレーション試験」の2つに合格する必要があります。
コンセントレーション試験は6種類の中からいずれか1つを選択できるため、自分の得意分野を選びましょう。
CCNAとCCNPの具体的な試験内容は、以下の通りです。
試験内容 | 試験時間 | 出題形式 | |
---|---|---|---|
CCNA |
| 120分 | CBT方式 |
CCNP(コア試験) |
| 120分 | CBT方式 |
CCNP(コンセントレーション試験) | 試験ごとに内容が異なるため、公式サイトをご確認ください。 | 90分 | CBT方式 |
ベンダー試験の受験料は高額なことが多いため、受験者にとっては気になるポイントでしょう。
CCNAとCCNPの受験料は、以下の通りです。(2023年11月現在)
資格 | 受験料(税込) |
---|---|
CCNA | 42,900円 |
CCNP(各コース共通) |
|
引用:CISCO「シスコ認定試験」
どちらも高額ですが、特にCCNPは2つの試験を受ける必要があるため、合計で10万円以上の受験料が必要です。
費用を無駄にしないためにも、しっかりと準備した上で、試験に臨むことをおすすめします。
なお、支払い方法はクレジットカードかバウチャー方式のどちらかを選択可能です。
年収の相場は、CCNAよりCCNPの方が高くなることが見込めます。
CCNAがネットワークの基礎知識を有している証明になる一方で、CCNPはより高度な知識やスキルがあることを証明できます。
そのため、CCNPに合格すると、ネットワークエンジニアの人材市場で高い評価が得られるのです。
CCNP保有者は、資格手当がある企業であれば年収アップが見込めるほか、好条件での転職により年収が上がる可能性もあるでしょう。
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CCNAとCCNPのどちらを受験すべきかは、現状のスキルや経験値を目安にして決めると良いでしょう。
これからネットワークエンジニアを目指すつもりの人には、基礎的な知識を学べるCCNAがおすすめです。
一方で、既にネットワークエンジニアとしての経験があり、キャリアアップを目指す人には、CCNPが適しています。
旧CCNP試験では、CCNAを取得していないと受験不可でしたが、新試験はCCNA未取得であっても受験可能です。
ただし、CCNPは「ネットワーク構築の経験が3〜5年程度ある人」の受験を推奨しているため、CCNAを取得しないまま受けるには、ハードルが高いかもしれません。
CCNAを取得してからCCNPに挑戦する、段階的な受験が望ましいといえるでしょう。
本記事では、CCNAとCCNPのどちらを受験すべきか迷っている方に向けて、それぞれの違いや特徴、取得メリットなどを解説しました。
CCNAとCCNPでは難易度が異なるため、自身のスキルに合わせて選ぶことをおすすめします。
特に、未経験者やネットワーク構築の経験が少ないエンジニアは、ネットワークの基礎知識からしっかりと学習する必要があるでしょう。
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UZUZ COLLEGE教材開発部門事業責任者。1989年生まれ、岐阜県出身。元中学校社会科教諭。教諭時代にExcel VBAを独学し業務を自動化する。中学校教諭を辞めた後は学習塾を立ち上げる。その後、大学の同級生であったUZUZ社員に誘われ、UZUZの業務を手伝うようになる。ウズウズカレッジでは法人研修や教材、社内システムの開発を担当するようになる。学習者の学力を把握することに長けており、知識がゼロの学習者でも無理なく学習を修了できるようなカリキュラムを設計している。CCNAの映像講義は発売後すぐにベストセラーとなる。受講生の評価は常に90%以上を維持し、CCNA教材の累計受講者数は1万人を超えている。学習支援の対象分野はCCNA、Google App Script、Excel VBA、C言語など。