デジタル化やDX進展に伴う人材不足を受け、日本のみならず世界的にリスキリングへの関心が高まっています。
リスキリングとは、企業が社員に対して職業能力の再開発を行うことを指し、企業が発展し続けていくためにリスキリング研修は必要不可欠です。
本記事では、リスキリング研修の「概要」や「必要性」「メリット」について解説します。
加えて「リスキリング研修を成功させるポイント」も紹介しますので、リスキリング研修の導入を検討している企業担当の方は、参考にしてください。
リスキリング研修を行うにあたって「そもそもリスキリングとは何なのか」を理解しておきましょう。
リスキリングとは「職業能力の再開発や再教育」を意味します。
近年では、DX推進の動きが高まっていることから「DX化のための新たなスキルを習得すること」という意味で使われるケースも多いです。
経済産業省は、リスキリングを以下のように定義しています。
引用:リクルートワークス研究所「リスキリングとは―DX時代の人材戦略と世界の潮流―」
新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること
つまり、リスキリング研修とは「従業員が価値創出をし続けるために、新しい知識やスキルの習得を目指すことを支援する研修」のことです。
企業が経済やテクノロジーの変化に対応していくためにも、リスキリング研修は今後さらに重要度が増すと予想されます。
リスキリングは、世界的にも関心が高まっています。
注目を集めるきっかけとなったのは、世界経済フォーラムが開催する年次総会(通称:ダボス会議)にて「リスキリング革命」が主要な議題に上がったことです。
その内容は「2030年までを目標に、地球規模でリスキリングを実施する」というものでした。
企業が競争力を高め、発展し続けていくためには、第四次産業革命に伴う技術の変化に対応できる人材の確保が不可欠です。
しかし日本は、人材不足やリスキリングの認知度の低さから、諸外国に比べてリスキリング革命の実現に遅れをとっています。
この現状を受けて経済産業省は、国の支援策として「第四次産業革命スキル習得講座認定制度」を発足させました。
上記の制度は、経済産業省のホームページにて以下のように説明されています。
引用:経済産業省「第四次産業革命スキル習得講座認定制度」
「第四次産業革命スキル習得講座認定制度」は、IT・データを中心とした将来の成長が強く見込まれ、雇用創出に貢献する分野において、社会人が高度な専門性を身に付けてキャリアアップを図る、専門的・実践的な教育訓練講座を経済産業大臣が認定する制度です。
このような社会の動きからも、企業がリスキリング研修を実施し、社員をリスキリングする必要性は高まっているといえます。
リスキリング研修を行うことで、企業が得られるメリットは大きいです。
自社の成長や存続のためには、社員のリスキリングが不可欠なため、リスキリング研修のメリットを理解し積極的に取り入れていきましょう。
DX人材は不足しており、採用コストが高い傾向にあります。
また、DXのスキルを保有していたとしても、自社にマッチした人材が採用できるとは限りません。
自社の事業に理解のある既存社員をリスキリングすれば、企業文化の維持をしやすく、採用コストも抑えながらDX化を実現できます。
DX推進によって削減できた時間や費用は「既存事業の拡大」や「新規事業の開発」に回すことができるため、自社の業績アップにも繋がるでしょう。
企業の競争力を図る上で、DX人材は欠かせない存在です。
リスキリング研修によって自社社員を育成し、DX推進に取り組んでいきましょう。
リスキリング研修によって社員が最新のデジタル技術を習得することは、業務の効率や正確性の向上に繋がります。
最新のデジタル技術として注目を集めているのは「AI」や「IoT」「RPA」などで、業務に取り入れることで以下のような改善が期待できるでしょう。
その他にも、デジタル技術を活用することは、企業の経営体制やビジネスモデルに変革をもたらす可能性があります。
リスキリング研修を行うと、新しい知識を習得できるため、社内に新しいアイデアが生まれやすくなります。
新たなスキルを身に付けた人材は、知識の幅が広がり、企業にイノベーションをもたらすでしょう。
例えば、データ分析やAIの活用により新規事業を創出したり、既存事業の新たな価値を見出すことなどが期待できます。
リスキリング研修を通して社員の視野を広げることで、企業の持続的な成長に繋がるのです。
リスキリング研修の内容は企業によって様々ですが、一例として「ウズカレBiz」の研修内容をご紹介します。
ウズカレBizとは、弊社UZUZが提供するオンライン研修サービスで、リスキリング研修には「デジタル人材育成コース」がおすすめです。
研修内容の詳細は、以下の通りです。
これらを学ぶことで、実務に役立つ事務スキルを習得でき、業務の自動化・効率化を進められます。
ITリテラシーでは、主に次の内容を学習します。
これらを習得することで、業務効率や生産性の向上が期待できます。
システム戦略/企画では、経営や会計に関する知識を習得できます。
プロジェクトマネジメントやサービスマネジメントでは、開発の進め方や管理の仕方を学んだり、リーダーシップを高められるでしょう。
また、セキュリティなどのITの基礎知識は、企業で働く社員として身に付けておくべき必須スキルです。
Officeでは、Microsoft365の主要アプリケーションについて学びます。
これらを学習することで社員1人ひとりのPCスキルを底上げし、作業時間の短縮を図れます。
Microsoft Officeアプリは、データのグラフ化やプレゼン資料の作成など、業務の様々な場面で活用できるスキルです。
ウズカレBizでは、自動化/効率化についても学習します。
「VBA」とは、Microsoft Officeに含まれるアプリケーションの拡張機能のことで「GAS」はGoogleが提供するプログラミング言語のことです。
これらに加え、データベースに関する知識や管理システムを理解することで、業務の自動化や効率化が図れます。
ここからは、リスキリング研修を成功させるポイントを解説します。
ポイントを押さえ、より効果的なリスキリング研修を行いましょう。
リスキリング研修は、新しい知識やスキルを身に付けてもらうことを目的とした研修です。
そのため、対象となる社員の中には「今の自分の業務には直接関係がない」「勉強するよりも目の前の仕事に集中したい」と考える人もいるかもしれません。
実際にリスキリングに取り組むのは従業員自身であるため、リスキリングを成功させるためには社員の理解を得ることが重要です。
予めリスキリングの重要性やメリットを伝えることで、気持ちを切り替え学習に集中してもらいやすくなるでしょう。
社員が学習しやすい研修スタイルを取り入れることも、研修を成功させるためのポイントの1つです。
様々な研修形式がある中で、特に「eラーニング」がおすすめといえます。
eラーニングは、インターネット環境さえあれば「いつでも」「どこでも」受講が可能で、通勤時間や業務の空き時間などに自分のペースで学習を進められます。
また、好きなタイミングで停止したり巻き戻したりしながら反復学習ができるため、知識が定着しやすいです。
基礎知識の学習は「eラーニング」で行い、実践的な技術の学習は「対面研修」を実施するなど、内容によって研修スタイルを使い分けるのもおすすめです。
人材開発支援助成金とは、企業が従業員の職業能力開発を目的として行った研修に対して、国が助成金を交付する制度のことです。
助成金をうまく活用することで、研修コストが削減できます。
研修を外部企業に委託する場合には「助成金対象かどうか」についてもしっかりと確認しましょう。
弊社UZUZが提供している研修サービス「ウズカレBiz」は、助成金対象のため最大805,000円の研修コストが削減可能です。
人材開発支援助成金についての詳細は、以下をご確認ください。
参考:厚生労働省「人材開発支援助成金」
本記事では、リスキリング研修の「概要」や「必要性」「研修を成功させるためのポイント」などについて解説しました。
時代の変化に伴って、求められるスキルも変わっていく中で、社員をリスキリングすることは必要不可欠です。
効果の高いリスキリング研修を行い、自社の競争力を高めていきましょう。
繰り返しになりますが、弊社UZUZは「ウズカレBiz」というオンライン研修サービスを提供しています。
ウズカレBizの強みや利用するメリットは、以下の通りです。
記事内で紹介した「デジタル人材育成コース」以外に、エンジニア職種に特化した専門コースもご用意しています。
ウズカレBizに興味を持ってくださった企業担当者の方は、以下より詳細をチェックしてみてください。
UZUZ COLLEGE代表取締役社長、UZUZグループ専務取締役。1986年生まれ、鹿児島出身。高校卒業後、九州大学にて機械航空工学を専攻。大学卒業後、住宅設備メーカーINAX(現・LIXIL)に入社。1年目からキッチン・洗面化粧台の商品開発に携わるも、3年目に製造部へ異動し、毎日ロボットと作業スピードを競い合う日々を送る。高校の同級生であったUZUZ創業者からの誘いと、自身のキャリアチェンジのため、「UZUZ」立ち上げに参画。第二新卒・既卒・フリーターといった20代若者への就業支援実績は累計2,000名を超える。2020年より教育研修事業を立ち上げ、2024年より「UZUZ COLLEGE」として分社化し、代表取締役社長に就任。