LinuCレベル1の試験概要|出題範囲や難易度などを解説

LinuCレベル1を取得しようと考えている人は、勉強を始める前にLinuCについて理解を深めておくことが大切です。

自分が取得を目指している試験について知っておくことで、より効果的な学習が可能になるからです。

本記事では、LinuCレベル1の試験概要について、特徴や出題範囲、難易度、申し込み方法など、受験に必要な基礎知識を解説します。

さらに、勉強方法も紹介しますので、自分に合った学習スタイルを見つけるための参考にしてください。

LinuCレベル1の全容を捉え、自分に適した方法で学習することで、効率的に合格を目指せるでしょう。

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LinuCレベル1の基礎知識

LinuCレベル1は、Linuxに関する知識とスキルを認定する資格で、取得することで「Linuxサーバーの実用的な運用や管理ができる」ことを証明できます。

試験の主催はLPI-JapanというNPO法人で、正式名称は「Linux技術者認定試験LinuC」です。

OSに関する資格試験は他にも存在しますが、LinuC試験は日本市場に合わせて作られた内容のため、日本国内でのみ実施されています。

LinuC試験には1〜3までのレベルがあり、最も難易度が低いのはレベル1です。

LinuCレベル1は、IT業界が未経験であっても、1ヶ月〜3ヶ月程の学習で十分に合格を狙えるでしょう。

多くのエンジニアに役立つ汎用性の高い資格ですが、特にインフラエンジニアを目指す人におすすめの資格といえます。

詳細な情報は以下にまとめたので、参考にしてください。

特徴Linuxのシステム構築や運用などの基本的な知識を評価する試験
対象試験101試験と102試験の両方の試験に合格する必要がある
問題数約60問
試験時間90分
出題形式選択式と記述式の併用
勉強時間の目安100時間(1か月~3か月程度)
試験日・申し込み方法随時※空いていれば、いつでも受験可能※公式サイトもしくは電話で申し込む
受験場所全国の試験センターや自宅などから受けられる
受験費用1試験あたり16,500円(税込)※レベル1を取得には、101試験と102試験の2試験に合格する必要がある

特徴・難易度

先述しましたが、LinuC試験の中でもレベル1は最も難易度が低く、入門編となる資格です。

LinuCレベル1を取得すると、Linuxサーバーの運用や保守ができるようになり、以下のような知識やスキルを証明できます。

  • 仮想マシンとコンテナを含むLinuxサーバーの操作と運用・管理ができる。
  • クラウドのセキュリティを理解し、安全に運用できる。
  • オープンソースの文化を理解し、業務に活用できる。

引用元:LinuCレベル1 試験概要 | Linux技術者認定試験 リナック | LPI-Japan

LinuCレベル1は「101試験」と「102試験」の両方に合格する必要があります。

難易度は、IT業界未経験の人で100時間程の勉強時間を要するレベルであり、約1ヶ月〜3ヶ月間の学習で合格が狙えます。

ただし、この勉強時間はあくまでも目安であり、1日の学習時間にもよるため、合格までの期間には個人差があると認識しておきましょう。

どちらの試験も合格ラインと合格率の公式発表はされていませんが、一般的に合格ラインは「65〜75%程度の正答率」合格率は「全レベル合わせて35%程」とされています。

以下の記事では、LinuCの難易度について詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

出題範囲・試験概要

LinuCレベル1は、2020年4月に試験範囲の大幅な改定が行われました。

以下の表は、最新であるVersion10.0の101試験と102試験の出題範囲で、これらの問題が選択式と記述式のいずれかで出題されます。

問題数約60問の内、重要度が高い内容ほど出題数が多い傾向にあるため、各項目ごとの重要度を確認しておきましょう。

【101試験】

101試験の出題範囲詳細重要度
主題1.01:
Linuxのインストールと仮想マシン・コンテナの利用
1.01.1 :Linuxのインストール、起動、接続、切断と停止4
1.01.2:仮想マシン・コンテナの概念と利用4
1.01.3:ブートプロセスとsystemd4
1.01.4:プロセスの生成、監視、終了3
1.01.5:デスクトップ環境の利用1
主題1.02:
ファイル・ディレクトリの操作と管理
1.02.1:ファイルの所有者とパーミッション3
1.02.2:基本的なファイル管理の実行3
1.02.3:ハードリンクとシンボリックリンク2
1.02.4:ファイルの配置と検索2
主題1.03:
GNUとUnixのコマンド
1.03.1:コマンドラインの操作4
1.03.2:フィルタを使ったテキストストリームの処理3
1.03.3:ストリーム、パイプ、リダイレクトの使用4
1.03.4:正規表現を使用したテキストファイルの検索2
1.03.5:エディタを使った基本的なファイル編集の実行2
主題1.04:
リポジトリとパッケージ管理
1.04.1:aptコマンドによるパッケージ管理3
1.04.2:Debianパッケージ管理1
1.04.3:yumコマンドによるパッケージ管理3
1.04.4:RPMパッケージ管理1
主題1.05:
ハードウェア、ディスク、パーティション、ファイルシステム
1.05.1:ハードウェアの基礎知識と設定3
1.05.2:ハードディスクのレイアウトとパーティション4
1.05.3:ファイルシステムの作成と管理、マウント4

参照元:LinuCレベル1 101試験 出題範囲 | LPI-Japan

【102試験】

102試験の出題範囲詳細重要度
主題1.06:
シェルおよびスクリプト
1.06.1:シェル環境のカスタマイズ4
1.06.2:シェルスクリプト6
主題1.07:
ネットワークの基礎
1.07.1:インターネットプロトコルの基礎4
1.07.2:基本的なネットワーク構成4
1.07.3:基本的なネットワークの問題解決4
1.07.4:クライアント側のDNS設定2
主題1.08:
システム管理
1.08.1:アカウント管理5
1.08.2:ジョブスケジューリング4
1.08.3:ローカライゼーションと国際化3
主題1.09:
重要なシステムサービス
1.09.1:システム時刻の管理2
1.09.2:システムのログ5
1.09.3:メール配送エージェント(MTA)の基本2
主題1.10:
セキュリティ
1.10.1:セキュリティ管理業務の実施3
1.10.2:ホストのセキュリティ設定3
1.10.3:暗号化によるデータの保護3
1.10.4:クラウドセキュリティの基礎3
主題1.11:
オープンソースの文化
1.11.1:オープンソースの概念とライセンス2
1.11.2:オープンソースのコミュニティとエコシステム1

参照元:LinuCレベル1 102試験 出題範囲 | LPI-Japan

受験場所

受験場所は、全国の試験センターや自宅など、自身の都合に合わせて選択が可能です。

ただし、自宅や職場からのオンライン受験を希望する場合は、使用するパソコンに要件があったり、本人確認書類が必要であるなど注意が必要です。

試験形式はCBT方式で、マウスによる選択問題がほとんどですが、キーボード操作が必要な問題が出題されるケースもあるため、万全な試験対策をしておきましょう。

受験についての詳細や注意点は、以下よりご確認ください。

参考:LinuC「自分の好きな場所から受験できるようになりました

試験日・申し込み方法

LinuCは、基本的に空いていればいつでも受験可能なため、自分のスケジュールに合わせて試験日を選べます。

ただし、日程によっては満席の可能性もあるため、受験日の希望がある場合は早めの予約がおすすめです。

LinuCを受験するには「EDUCO-ID(アカウント)」が必要なため、事前に取得しておくと試験予約がスムーズに進みます。

EDUCO-ID取得後「ピアソンVUEのホームページでWEB予約」もしくは「電話予約」のいずれかの方法で申し込みを行いましょう。

申し込み方法の詳細は、以下よりご確認ください。

参考:LinuC「受験のお申込み」「受験案内

LinuCの受験料

受験料は1試験あたり16,500円(税込)です。

LinuCレベル1の場合は、101試験と102試験の2つを受験する必要があるため、合計で33,000円(税込)になります。

決済方法はクレジットカードやコンビニ払い、銀行振込などから自由に選択可能です。

クレジットカードでの支払いに限り、試験予約とセットで行うこともできるため、以下より詳細をご確認ください。

参考:LinuC「受験のお申込み」「受験案内

LinuCレベル1の試験に合格するための学習方法

LinuCの概要を理解したら、資格取得に向けた学習方法を考えましょう。

参考書やオンライン講座、動画教材など様々な学習ツールがある中で、自分に合った勉強方法を見つけることが大切です。

勉強に専念して短期間で取得を目指したい人や、仕事と両立しながらマイペースに学習を進めたい人など、適した学習方法には個人差があります。

自分の生活習慣や性格に合った学習方法を選択しましょう。

独学で勉強する

独学の最大のメリットはコストを抑えられることであり、最低限のIT知識があったり、自分で計画的に学習を進められる人には向いているといえます。

しかし「疑問点の解決が難しい」「モチベーションを維持し続けられない」などの理由から、挫折に繋がりやすい一面もあるため注意が必要です。

以下は、独学でLinuC取得を目指したい人におすすめの勉強方法です。

参考書や動画などのオンライン講座で基礎知識を身につける

基礎知識を身に付ける方法は、主に以下の2つがあります。

  • 参考書
  • オンライン講座などの動画教材

参考書のおすすめは『最短突破 Linucレベル1 合格教本』です。

実績のある講師による分かりやすい解説が特徴で、この1冊で101試・102試験の出題範囲を網羅できます。

映像や音声から情報を得るのが得意な人は、オンライン講座などの動画教材を利用するのも良いでしょう。

ウズウズカレッジが提供する「【完全版 101 + 102】LinuCレベル1試験対策講座!」は、Linuxの知識が全くない人でも無理なく学習を進められます。

基礎知識の習得に加え、現役エンジニアの講師陣に質問ができたり、転職・就職などのキャリア相談ができることも、ウズウズカレッジの魅力といえます。

教材コンテンツの品質を確認できるよう、YouTubeにて無料お試し版も公開していますので、ぜひチェックしてみてください。

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問題集でアウトプットをする

基礎知識の習得ができたら、自身の理解度をチェックしたり、知識を定着させるために必ずアウトプットをしましょう。

アウトプットには、問題集か問題集サイトの利用がおすすめです。

問題集であれば『Linux教科書 LinuC レベル1 スピードマスター問題集』がおすすめで、丁寧な説明が特徴です。

また、LinuC試験の主催者であるLPI-Japanの認定テキストなため、内容に信頼性や安心感を持って学習を進められます。

ネットでの問題集であればウズカレテストを活用するのもおすすめです。

ウズカレテストは、誰でも無料で利用できる演習問題サイトで、LinuCだけでなくCCNAやITパスポートなど、様々なIT系資格に向けた学習ができます。

回答方法は選択式で、1問解く毎に解説が表示される仕組みのため、間違えてもすぐに正しい知識を確認できる点がメリットです。

さらに、LPI-Japanが公開している例題も活用するなどして、様々な出題パターンに慣れておくと良いでしょう。

 スクールに通う

ITスクールは、講師の指導やサポートを受けながら効率的に勉強を進められます。

分からないことを質問できるため挫折しにくく、独学に比べモチベーションを維持しやすいというメリットもあります。

オンラインスクールであれば自分のペースに合わせて学習ができるため、仕事と勉強を両立したいと考える人にもおすすめです。

IT就職エージェントが運営しているスクールの場合は、エンジニア転職を目指す人にとって利用価値が高いといえます。

ウズウズカレッジは「完全e-ラーニング型」のため、自分のスケジュールに合わせた受講が可能です。

また、IT専門エージェントによる就職支援も行っており、スキルの習得から就職・転職まで一貫してサポートが受けられます。

まとめ

本記事では、LinuCレベル1の試験概要や内容、難易度などを解説しました。

LinuC試験の全容を把握した上で、自分に合った学習方法を見つけることが大切です。

弊社ウズウズカレッジは、動画教材の提供やITスクールを運営している企業の1つです。

先述した通り、LinuC取得を目指す方に向けて、動画講座とオンラインスクールの両方をご用意しています。

中でもおすすめなのが、オンラインスクールの「LinuCコース」です。

自分のスケジュールに合わせて「いつでも」「どこでも」「何度でも」受講が可能な完全e-ラーニング型であり、IT専門エージェントによる就職サポートも受けられます。

また、受講生一人ひとりに担当講師がつくため挫折しづらく、モチベーションを維持したまま学習が進められるでしょう。

ウズウズカレッジに興味を持ってくださった方は、以下より詳細をチェックしてみてください。

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この記事を監修した人

D.KAWAI  事業責任者

UZUZ COLLEGE教材開発部門事業責任者。1989年生まれ、岐阜県出身。元中学校社会科教諭。教諭時代にExcel VBAを独学し業務を自動化する。中学校教諭を辞めた後は学習塾を立ち上げる。その後、大学の同級生であったUZUZ社員に誘われ、UZUZの業務を手伝うようになる。ウズウズカレッジでは法人研修や教材、社内システムの開発を担当するようになる。学習者の学力を把握することに長けており、知識がゼロの学習者でも無理なく学習を修了できるようなカリキュラムを設計している。CCNAの映像講義は発売後すぐにベストセラーとなる。受講生の評価は常に90%以上を維持し、CCNA教材の累計受講者数は1万人を超えている。学習支援の対象分野はCCNA、Google App Script、Excel VBA、C言語など。