学生時代の私は勉強が苦手なタイプでして……。
高校生の頃は看護師を目指し理系のコースに進んだものの、毎回赤点ギリギリでテストは一夜漬けが当たり前(笑)。なので私の主な活動拠点はアルバイトでした。
学校が終わるとチェーン店のお好み焼き屋さんで、とにかく働く毎日。アルバイトで貯めたお金は、中学生の頃から好きだったアーティストのライブ遠征やチケットにつぎ込みました。
そしてこのライブ参加が、私の人生を大きく変えていくことになります。
ある日ライブに行った時、座席がコンサートカメラマンさんのブース横だったことがあったんです。
コンサートの張りつめた空気の中、良い画を撮るため機敏に動く女性カメラマンの姿にすっかり心を奪われてしまって。「かっこいい!」と率直に感じ、そこからは進路を変え、私は映像の専門学校を目指すことにしました。
入学した専門学校では、ドラマや音楽番組の撮影をしたり、テレビの歴史や映像のことを基礎から学びました。
そして迎えた就職活動でしたが、実は私の世代はコロナどんぴしゃの世代でして……。ちょうどコロナが流行りだした頃に、就活が始まってしまったんです。
当時は企業が採用活動を中止したり、選考の開始時期を延長したりと、とにかく先の見通しが全く立たなくて。緊急事態宣言の影響などもあり、テレビ局や映像会社、ライブ関係の会社は特に採用状況が不透明でした。
ライブに携わりたい強い思いはあるもののどうにもならず、採用の再開を祈って待つことしか出来ませんでしたね。
それでもその後、幸いなことに念願のライブ事業会社から内定をもらうことが出来まして。ライブ業界では割と有名企業だったので意気揚々と入社したのですが、私はここで大きな挫折を経験することになります。
カメラアシスタントとして入社し、ケーブルさばきなど1ヶ月研修を受けた後ライブ現場に配属されました。
カメラアシスタントは、ライブ会場のカメラマンの撮影補助をするのが主な仕事です。補助と言ってもアシスタントが上手くケーブルをさばけないと、カメラごと倒れてしまうので責任は重大です。長さ50~100mのカメラケーブルを両肩に担ぎながら、カメラマンの動きに合わせて動いたり止まったり。勤務中は常に緊張感を持ちながら、ライブ会場を走り回っていました。
ライブ現場に出勤する日は、勤務時間もかなりタイトでしたね。朝一の始発で現場まで行って、真夜中の終電で家に帰ってくることはしょっちゅうありました。
そして、そんな生活を続けるうちに、身体と心にボロが出てきてしまったんです。夜になっても眠れず、寝ても2時間経つと起きてしまう。最寄り駅についても身体が動いてくれなくなりました。「これは普通の状態じゃない」と思い、結局2ヶ月で会社を退職することに。
高校生の時からずっと目指してきた業界だったのに、たった2ヶ月で辞めてしまい「他にやりたいこともないし、これからどうしたらいいんだろう……」と当時は途方に暮れていましたね。
それでもしっかり休むと体調が落ち着いてきたので、2~3ヶ月後には仕事を探し始めました。色々考えすぎてしまい、家にいること自体にストレスを感じ始めていたんです。
でも、いざエージェントに登録しても短期離職という経歴や、私の意思を無視した強引なサポートの影響でなかなか思った通りには進まず。
当時は悩みすぎて、X(旧Twitter)で「〇卒 仕事辞めたい」「〇卒 どうしよう」と検索して、自分と同じ境遇の人を探していました(笑)。
そして、このSNSでの検索が思いがけずグループ会社UZUZへの入社に繋がりまして。ある日、たまたま代表・岡本と専務・川畑の投稿が流れてきて、そこに綴られた短期離職や既卒の若者を励ましてくれる言葉に私は救われたんです。
それから次第にUZUZで働くことに興味を持つようになりました。
「ずっと短期離職のレッテルを貼られてきたけど、この会社なら自分の経歴も受け入れてくれるんじゃないか」と思えたことが1番大きかったと思います。
働くことが怖かったので正直2週間くらい悩んだのですが、迷っていたら何も始まらないなと決心し、UZUZのアルバイトに応募。求職者の方とキャリアアドバイザーの面談を調整するカスタマーサポートとして入社することが出来ました。
ただ、実はこの後私は1度起業のためにUZUZを退社していまして……。
突拍子もない行動に思われるかもしれませんが「働きやすい環境を作りたい」という思いがずっと心のどこかにあって。働くために生きているわけじゃないからこそ、自分で学歴・職歴で判断されない「皆が働きやすい環境や場所を作れたら」と本気で思っていたんです。
なので、起業のチャンスが掴めるベンチャー企業の営業へ転職しました。
しかし、この転職したベンチャー企業が散々で……。いざ入社してみたら人がどんどん辞めていき、給与の未払いも発生するような労働環境だったんです。
我ながら「これはやばい」とUZUZ退職後も交流を持ってくれていた、元上司の田嶋に相談させてもらいました。
そうしたら「そういえば映像系の専門学校行ってたよね?今UZUZ COLLEGE(ウズウズカレッジ)で動画編集アシスタント募集しているけどどう?」と声をかけてくれたんです。
大した編集経験はなかったものの、プロの方から動画編集技術を学べる機会はそうそう無いなと。自分の今後のキャリアを考えても学んでおいて損はないと感じ「ぜひ、やらせてください!」とお願いしました。
こうして紆余曲折あったものの、再びUZUZグループに関わる日々が始まりました!