CCNAの試験範囲とは?各トピックごとの学習のポイントも解説

ネットワークエンジニアとして働く上でその知識を証明してくれる資格、CCNA(Cisco Certified Network Associate)。

これからネットワークエンジニアとして働くためには、取得しておきたい資格といえます。

しかし、CCNAはネットワークに関する幅広い知識が必要ですが、具体的な試験範囲がよく分からないという方も多いのではないでしょうか。

この記事ではCCNAの具体的な試験範囲と、その学習ポイントを解説します。

試験範囲が明確になれば、計画的に勉強が始められ合格も近づくはずです。

まずは試験勉強を始める前に、全体像を掴んでおきましょう。

「そもそもCCNAって何?」と感じた方は、こちらの記事もご覧ください。

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CCNAの試験範囲は一種類に変更された

以前のCCNA試験はそれぞれの専門分野ごとに試験が分かれており、自身が取得したい分野の試験だけを受けることが可能でした。

しかし2020年2月の試験改定により、これら複数の試験は1つに統合され、別々に受験できない体制となりました。

CCNA試験の変更内容

さらに昨今のプログラム自動化技術の発達を受け、新たに「自動化とプログラマビリティ」の項目が追加されています。

「自動化とプログラマビリティ」は、様々なネットワークタスクを自動化するスクリプトの作成方法や、基本的なプログラミング概念などを扱う項目です。

このように複数の分野が1つの試験となり、範囲が拡大したことで、難易度は上昇し、以前よりも網羅的な知識が必要といえます。

なお「CCNAは難しい」と言われがちな理由は以下の記事で詳しく解説していますので、こちらもご覧ください。

CCNAの試験範囲と学習のポイント

CCNAの試験範囲は大きく6つの分野に分かれており、それぞれ出題の割合が決まっています。

・ネットワークの基礎(20%)
・ネットワークアクセス(20%)
・IPコネクティビティ(25%)
・IPサービス(10%)
・セキュリティの基礎(15%)
・自動化とプログラマビリティ(10%)

参照元:Cisco「CCNA 試験 v1.0(200-301)

出題範囲と割合を把握することで、どのトピックを重点的に学べばよいか、自分の得意・不得意な分野と照らし合わせて判断できるでしょう。

「勉強していく中で苦手分野があれば、そこに時間をかけて勉強する」といった具合です。

また、出題割合が多いということは、それだけネットワークエンジニアに必要とされるスキルであるということです。

試験合格後に知識を求められることが多いといえるため「試験の時だけ覚えている」ということのないようにしましょう。

ネットワークの基礎

ネットワークに関する知識・スキルについて基礎から応用までを広く問われます。

試験全体の中で、出題割合は20%です。

基礎的な内容ですが難易度が低いわけではなく、重要度が高いため、できるだけ高得点を狙いたい分野です。

以下の項目が出題されます。

1.ネットワークコンポーネントの役割と機能
2.ネットワーク トポロジ アーキテクチャの特徴についての説明 
3.物理インターフェイスおよびケーブリング タイプの比較対照 
4.インターフェイスおよびケーブルの問題の特定(コリジョン、エラー、デュプレックスのミスマッチ、スピード) 
5.TCP と UDP の比較対照 
6.IPv4 アドレッシングとサブネット化の設定および確認 
7.プライベート IPv4 アドレッシングの必要性についての説明 
8.IPv6 アドレッシングとプレフィックスの設定および確認 
9.IPv6 アドレス タイプの比較対照 
10.クライアント OS(Windows、Mac OS、Linux)の IP パラメータの確認 
11.ワイヤレスの原理
12.仮想化の基本(仮想マシン)の説明 
13.スイッチングの概念の説明

参照元:Cisco「CCNA 試験 v1.0(200-301)

学習のポイントは、2進数と10進数といった進数変換の計算を即座にできるようにすることです。

進数変換の計算は慣れればスピードが上がるので、考えなくてもできるようになるまで何度も繰り返し問題を解きましょう。

進数変換が速くできれば、その分、他の問題に時間をかけられます。

ネットワークアクセス

ネットワークの接続方法やアクセス制御に関する知識を問われるのが「ネットワークアクセス」で、出題割合は20%です。

「ネットワークの基礎」と同じ出題割合であるため、重要度も同じく高いといえます。

具体的な出題内容は以下のような項目です。

1.複数スイッチにまたがる VLAN(ノーマル・レンジ)の設定および確認 
2.スイッチ間接続の設定および確認 
3.レイヤ 2 ディスカバリ プロトコル(Cisco Discovery Protocol および LLDP)の設定および確認 
4.(レイヤ 2/レイヤ 3)EtherChannel(LACP)の設定および確認 
5.RSTP(Rapid PVST+ Spanning Tree Protocol)の必要性とその基本的運用方法の説明
6.Cisco Wireless アーキテクチャおよび AP のモードの比較対照
7.WLAN コンポーネント(AP、WLC、アクセスまたはトランク ポート、LAGなど)における物理的インフラストラクチャーの接続に関する説明
8.AP および WLC における管理アクセス接続(Telnet、SSH、HTTP、HTTPS、コンソール、TACACS+/RADIUS)
9.GUI のみを使用したワイヤレス LAN アクセスのクライアント接続用コンポーネントの設定(WLAN の作成、セキュリティ設定、QoS プロファイル、拡張 WLAN 設定など)

参照元:Cisco「CCNA 試験 v1.0(200-301)

インターネット接続は、パソコンなどのデバイスがネットワークにアクセスするために、集線装置であるスイッチが必要です。

そのスイッチの基本的な設定を理解しているのかが問われるため、間違えないようにしっかり学習するのがポイントです。

IPコネクティビティ

ネットワーク内のデータが、送信元から目的地まで最適な経路をたどるようにすることを「ルーティング」と呼びます。

このルーティングに関する知識を問われるのがIPコネクティビティの項目です。

出題割合が25%と最も高く、重要な分野です。

具体的には、以下のような内容が出題されます。

1.ルーティング テーブルを構成する要素の解釈 
2.ルータがデフォルトでフォワーディング デシジョンを行う方法の決定 
3.IPv4 および IPv6 でのスタティック  ルーティングの設定および確認 
4.シングル エリア OSPFv2 の設定および確認 
5.ファースト ホップ冗長プロトコルの目的の説明

参照元:Cisco「CCNA 試験 v1.0(200-301)

学習ポイントはルーティングの基本概念を理解することです。

ルーティングテーブルの構造や、スタティックルーティングとダイナミックルーティングの違いなど、細かい部分まで把握しておきましょう。

実際にルーターやシミュレーターを用いて、ルーティングプロトコルの設定を行うと、体系的に学ぶことができるためおすすめです。

IPサービス

ネットワーク上で提供される、IPアドレスに関する様々な知識が問われるのがIPサービスのトピックです。

出題割合は10%と少ないですが、気を抜かないように学習を行いましょう。

具体的には、以下のような内容が出題されます。

1.スタティックおよびプールを使用した内部ソース NAT の設定および確認
2.クライアント/サーバ モードで動作する NTP の設定および確認
3.ネットワーク内部における DHCP および DNS の役割の説明
4.ネットワーク オペレーションにおける SNMP の機能の説明
5.syslog 機能(ファシリティ、レベルなど)の使用の説明
6.DHCP クライアントおよびリレーの設定および確認
7.QoS(分類、マーキング、キューイング、輻輳制御、ポリシング、シェーピングなど)のフォワーディング PHB(Per-Hop Behavior)の説明
8.ネットワーク デバイスにおける SSH を使用したリモート アクセスの設定
9.ネットワークにおける TFTP/FTP の機能の説明

参照元:Cisco「CCNA 試験 v1.0(200-301)

ネットワークでの通信方式の設定や、チューニング方式などが問われます。

学習のポイントは上記のサービスやプロトコルの基本的な動作原理を理解することです。

例えば「NATはどのようにIPアドレスを変換しているのか」「DHCPはどのようにIPアドレスを割り当てているのか」などです。

これらの原理を把握すれば、様々な問題に対応できるようになります。

セキュリティの基礎

ネットワークセキュリティに関する基本的な知識とスキルが問われるのが「セキュリティの基礎」です。

出題割合は15%とそれほど高くありません。

ただ、近年ではサイバー攻撃などが注目され、セキュリティ対策は今後も多くの企業で需要が高いといえるため、重点的に学んでおきましょう。

出題されるのは以下のような項目です。

1.セキュリティの主要概念(脅威、脆弱性、エクスプロイト、軽減対策)の定義
2.セキュリティ プログラムの要素(ユーザ アウェアネス、トレーニング、物理的セキュリティ対策)の説明
3.ローカル パスワードを使用したデバイスのアクセス制御の設定
4.セキュリティ パスワード ポリシーの要素(管理、複雑さ、代替手段(マルチファクタ認証、証明書、生体認証)など)の説明
5.リモート アクセスおよびサイト間 VPN の説明
6.アクセス コントロール リストの設定および確認
7.レイヤ 2 セキュリティ機能(DHCP スヌーピング、ダイナミック ARP インスペクション、ポート セキュリティ)の設定
8.認証、認可、アカウンティングの概念の区別
9.ワイヤレス セキュリティ プロトコル(WPA、WPA2、および WPA3)の説明
10.WPA2 PSK を使用した WLAN の設定(GUI を使用)

参照元:Cisco「CCNA 試験 v1.0(200-301)

学習のポイントは、ネットワークセキュリティの基本原則の機密性・完全性・可用性を理解することです。

また、マルウェアやフィッシング、DDoS(Distributed Denial of Service)攻撃などネットワークの脅威とその対策方法を把握することです。

どれも基礎的な内容であるため、まずはここから手を付けましょう。

自動化とプログラマビリティ

2020年2月の試験改定に追加されたトピックである「自動化とプログラマビリティ」は、ネットワークの自動化やプログラミングなどの基本的な知識が問われます。

出題割合は10%と少ないですが、自動化やプログラマビリティは今後さらに発展し、需要の増してくるトピックのため、重要度は高いです。

具体的に以下のような問題が出題されます。

1.ネットワーク管理における自動化の影響の説明
2.従来からのネットワークとコントローラベースのネットワークの比較対照
3.コントローラベースおよびソフトウェア定義型アーキテクチャ(オーバーレイ、アンダーレイ、ファブリック)の説明
4.従来からのキャンパス デバイス管理と Cisco DNA Center 対応のデバイス管理の比較対照
5.REST ベース API(CRUD、HTTP 動詞、データ エンコーディング)の特徴の説明
6.構成管理ツール(Puppet、Chef、Ansible)の機能についての理解
7.JSON エンコード データの解釈

参照元:Cisco「CCNA 試験 v1.0(200-301)

学習のポイントは、仮想的なネットワークを作り上げる技術全般の基礎知識を押さえておくことです。

仮想化に関する技術は様々な業界・企業で活用することが期待されており、今後需要が高まるといえるからです。

CCNAの試験範囲:まとめ

CCNA試験は2020年2月の試験改定により試験が統合・追加され、難易度が高くなりました。

この記事で解説したポイントを参考に学習を行えば、効率的に学ぶことができます。

しかし、これからネットワークエンジニアを目指すのに必要だと分かっていても、試験勉強となると思うように身が入らない方も多いのではないでしょうか。

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この記事を監修した人

D.KAWAI  事業責任者

UZUZ COLLEGE教材開発部門事業責任者。1989年生まれ、岐阜県出身。元中学校社会科教諭。教諭時代にExcel VBAを独学し業務を自動化する。中学校教諭を辞めた後は学習塾を立ち上げる。その後、大学の同級生であったUZUZ社員に誘われ、UZUZの業務を手伝うようになる。ウズウズカレッジでは法人研修や教材、社内システムの開発を担当するようになる。学習者の学力を把握することに長けており、知識がゼロの学習者でも無理なく学習を修了できるようなカリキュラムを設計している。CCNAの映像講義は発売後すぐにベストセラーとなる。受講生の評価は常に90%以上を維持し、CCNA教材の累計受講者数は1万人を超えている。学習支援の対象分野はCCNA、Google App Script、Excel VBA、C言語など。