DX人材は、企業の競争力を高め、持続的な経営を行うために欠かせない存在です。
しかし、DXを支える人材は慢性的に不足しており、DX人材の確保に苦戦している企業も多いでしょう。
本記事では、DX人材の不足の現状とその要因、さらに企業がこの問題を放置した場合に生じるリスクについて、詳しく解説します。
加えて、DX人材不足を解消するための具体的な方法も紹介しますので「DX人材を確保して、自社の成長を促したい」と考えている企業の方は、取り組んでみてください。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の調査結果によると、日本はDX人材の「量」と「質」の両方で、アメリカに大きく遅れを取っています。
画像引用元:IPA「DX白書 2023」
新たな製品やサービスが次々に登場する中で、企業の競争力を維持・向上させるために、DX推進への取り組みは避けられません。
また、急速な技術進歩に対応するためには、従来のITスキルだけでなく、新しいデジタル技術を活用できるDX人材が不可欠です。
しかし、日本ではDXを推進できる人材が圧倒的に不足しています。
この現状を放置すれば、企業の成長が停滞し、国際競争力の低下を招く可能性もあるでしょう。
DX人材の不足は、今後さらに深刻化することが予想されるため、企業はDX人材の確保と育成に注力することが重要といえます。
DX人材が不足している主な要因に、急激なITテクノロジーの需要拡大が挙げられます。
特に、クラウドコンピューティング、ビッグデータ、AI(人工知能)といった新しい技術の導入が急速に進んでおり、金融や製造、医療など、幅広い業界で採用されています。
先端技術を効果的に活用するためには、高度な専門知識やスキルを持った人材が不可欠ですが、市場には、この需要に応えられるだけの人材が十分に供給されていません。
特に日本では、従来のIT人材が最新のデジタル技術に対応しきれていないことが多く、新たなスキルセットを持つ人材の育成が追いついていないのです。
この現状が、DX人材の不足を一層深刻化させています。
企業がDX人材の不足を放置すると、様々な問題が生じる可能性があります。
ここからは、中でも「2025年の崖による経済損失」と「セキュリティリスクの拡大」について、詳しく解説します。
経済産業省の「DXレポート」では、日本企業が2025年までにDXを実現できない場合、大きな経済的損失が生じると発表されています。
これは「2025年の崖」と呼ばれており、具体的には、以下の2点が問題視されています。
2025年までに既存システムを刷新し、十分に利活用する体制を整えなければ、年間最大12兆円の損失が生じると予想されているのです。
DX人材の不足が続き、企業のDX推進が遅れることは、日本経済全体に多大な影響を及ぼす可能性があるといえます。
参考:経済産業省「DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~」
デジタル技術の急速な進化に伴い、企業は多くの情報をオンラインで処理および管理するようになりました。
この膨大かつ複雑化するデータの管理には、適切なセキュリティ対策が欠かせません。
DX人材の不足が続くと、企業は高度なセキュリティ措置を講じることが困難になり、セキュリティ侵害のリスクに対して脆弱になります。
その結果、情報漏洩やサイバー攻撃の被害を受ける可能性が高まるのです。
特に、顧客情報や機密情報が外部に流出すると、企業の信用が失墜し、場合によっては法的責任を問われるリスクもあります。
DX人材の不足を解消するには、以下のような方法があります。
以下に解説する内容を理解して、自社のDX人材不足を解消しましょう。
DX人材とは、デジタル技術に関する知見を持つだけでなく、プロジェクトをリードする推進力も備えた人材を指します。
このような人材は新たに採用する必要があるわけではなく、社内から発掘できる可能性もあります。
既存の社員を育成することで、自社のビジネスに精通したDX人材を確保できるため、企業にとっては大きなメリットといえるでしょう。
まずは社員の潜在能力を見極め、必要なスキルを習得させるための研修を実施するのがおすすめです。
社内に十分な教育ノウハウがない場合は、外部研修を活用しましょう。
外部の専門機関は、研修ノウハウが豊富なだけでなく、最新の情報やトレンド技術を押さえたカリキュラムを提供しているため、効果的なDX人材の育成が可能です。
なお、弊社UZUZでも「ウズカレBiz」というオンライン研修サービスを提供しています。
経験豊富な講師陣による丁寧な指導が受けられる他、助成金の利用も可能なため、研修コストを抑えつつ、質の高い教育を受けられる点が魅力といえます。
DX人材の育成については、以下の記事でさらに詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
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社内でのDX人材の育成が難しい場合は、新たに採用することも検討してください。
DX人材を採用する際のポイントは、その人のスキルセットに着目することです。
具体的には、以下のようなスキルを持つ人材を採用しましょう。
これらのスキルに加え、実際のプロジェクトでどのような経験を積んできたかも重要です。
多方面のスキルや経験を持つ人材を採用することで、企業はDX推進のスピードを加速し、競争力を強化することができます。
DX人材の不足を解消する方法として、外部リソースの活用も有効な手段です。
例えば、フリーランスのコンサルタントは、特定の業界や技術分社に関する深い知識と経験を持っています。
こうした専門家を必要に応じて起用することで、自社ニーズに合わせて柔軟にDX推進を実現できるのです。
また、外部リソースを活用することは、人材育成の手間やコストの削減にも繋がります。
このように、アウトソーシングは企業がDX人材不足を補い、効率的にDXを推進するための有力な手段といえます。
本記事では、DX人材が不足している要因や、DX人材の不足によって発生するリスク、DX人材不足の解消方法などについて解説しました。
DXがビジネスに与える影響が拡大する中、多くの企業がDX人材の獲得に苦戦しています。
この課題に対する有効な解決策の1つが、社内での人材育成です。
既存の社員をDX人材として育成することで、DXの効果的な推進が可能となり、結果として企業の競争力強化にも繋がります。
UZUZの研修サービス「ウズカレBiz」では、DX人材の育成におすすめな「デジタル人材育成コース」をご用意しています。
このコースでは、DXに欠かせない基本的なIT技能や、業務効率化の手法を習得可能です。
また、助成金を利用できるため、コストパフォーマンスの高い人材育成が実現できるでしょう。
DX人材の育成と確保は、今後ますます重要な課題となるため、企業は戦略的な取り組みを強化していく必要があります。
ウズカレBizに興味を持ってくださった企業の方は、以下より詳細をチェックしてみてください。
UZUZ COLLEGE代表取締役社長、UZUZグループ専務取締役。1986年生まれ、鹿児島出身。高校卒業後、九州大学にて機械航空工学を専攻。大学卒業後、住宅設備メーカーINAX(現・LIXIL)に入社。1年目からキッチン・洗面化粧台の商品開発に携わるも、3年目に製造部へ異動し、毎日ロボットと作業スピードを競い合う日々を送る。高校の同級生であったUZUZ創業者からの誘いと、自身のキャリアチェンジのため、「UZUZ」立ち上げに参画。第二新卒・既卒・フリーターといった20代若者への就業支援実績は累計2,000名を超える。2020年より教育研修事業を立ち上げ、2024年より「UZUZ COLLEGE」として分社化し、代表取締役社長に就任。