インフラエンジニアを目指すなら、まずは基礎的な資格を取得し、スキルを段階的に高めることが大切です。
例えば、未経験からでも挑戦しやすい資格としては、CCNAやLinuCなどがあります。
他にも、スキルアップしてから取得するべき、特定の分野に特化した資格もあります。
それぞれの役割や取得の順番を理解することで、効率的にキャリアを築くことが可能です。
本記事では、インフラエンジニアにおすすめの資格と、効果的な取得の流れを詳しく解説します。
資格選びに迷っている方や、資格取得でキャリアアップを目指す方は、ぜひ参考にしてください。
「どの資格から取得すればいいの?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
資格取得の順番を考える際は、まず基礎的な知識やスキルを証明できるものから始め、徐々に専門性を高めていくのがおすすめです。
ここでは「どのような資格」を「どのような順序」で取得すると効果的なのかについて解説します。
インフラエンジニアの資格取得は、個々のキャリア目標や現在のスキルレベルに応じて、適切なものを選ぶことが重要です。
例えば、未経験からインフラエンジニアとして就職を目指す場合、まず「CCNA」や「LPICレベル1」など、就職に直結しやすい資格から取得するのがおすすめです。
これらの資格は、特に未経験者や経験の浅いエンジニアにとって、スキルを客観的に証明する重要な手段となります。
資格を取得することで、実務経験が不足している場合でも、基礎知識やスキルをアピールできます。
また、既に一定のスキルを持っているエンジニアは「AWS認定資格」などに挑戦することで、業務の幅を広げ、さらなるキャリアアップを図ることが可能です。
このように、自分の状況に合わせて適切な資格を選び、順序立てて取得していくことが、効率的なスキルアップに繋がります。
インフラエンジニアの資格取得は、初級から上級へと段階的に進めていくのが効果的です。
まずは「ITパスポート」「CCNA」「LPICレベル1」などの基礎的な資格を取得し、ITの体系的な知識を身につけましょう。
これらの資格は、インフラエンジニアとしての土台を築くのに役立ちます。
基礎力を固めたら、次のステップとして「CCNP」や「LinuCレベル2」など、より難易度の高い資格に挑戦しましょう。
このように段階的にスキルアップすることで、挫折しにくく、知識の積み上げにも繋がります。
資格の難易度を判断する際は「ITSS(ITスキル標準)」のレベルを参考にしてください。
ITSSは、経済産業省が策定したITスキルの共通指標であり、資格取得の目安として活用できます。
参考元:特定非営利活動法人スキル標準ユーザー協会教育企画委員会「ITSSのキャリアフレームワークと認定試験・資格とのマップ」
インフラエンジニアの資格は、以下の順番で取得するのがおすすめです。
あなたのスキルレベルやキャリアプランに合わせて、最適な資格取得計画を立てましょう。
インフラエンジニアとして活躍するには、ITの基礎知識が欠かせません。
ネットワークやサーバー、セキュリティなどの基礎をしっかり理解することで、インフラエンジニアとして必要な技術の習得がスムーズになります。
ITパスポートは、IT業界の全体像を理解するための基礎資格です。
そのため、IT用語やインフラの基本概念に馴染みがない人に最適な資格といえるでしょう。
特徴 | ITの基礎知識を証明する資格 |
難易度(ITSSレベル) | レベル1 |
合格に必要な勉強時間 | IT未経験者で約150時間 |
ITパスポートの合格率は50%前後と比較的取得しやすいため、未経験者がIT業界に足を踏み入れる第一歩としておすすめです。
ただし、ITパスポートはIT全般の知識を問うものであり、インフラエンジニアに特化した内容ではありません。
加えて、難易度が比較的低いため、就職活動においてはCCNAやLinuCほど強いアピール材料にはならない点に注意が必要です。
そのため、転職を急いでる場合はITパスポートをスキップし、CCNAから取得するのも1つの方法です。
一方で、難易度の低い資格からスタートして自信をつけたい場合は、ITパスポートからの取得を推奨します。
あなたの状況に合わせて、最適な選択をしましょう。
未経験からインフラエンジニアを目指すなら、ネットワークやサーバー関連の資格取得は不可欠です。
資格は、技術的なスキルや知識を証明する手段として機能し、特に未経験者にとっては、実務経験が不足している中での信頼性を高める重要な要素となります。
ここで紹介する資格を取得することで、基礎知識を保有していることを証明でき、企業の面接や評価において有利に働きます。
ネットワーク・サーバー系の資格でどれか1つ選ぶなら、まずはCCNAがおすすめです。
CCNAを取得した後にLinuCの資格を取得することで、ネットワークとサーバーの両方の知識・スキルをバランス良く身につけられます。
CCNAは、インフラエンジニアの登竜門資格と言われ、特に未経験者にとってキャリアのスタート地点といえます。
ネットワークの基礎知識は、インフラエンジニアにとって欠かせないスキルの1つです。
企業のITインフラはネットワークを中心に構築されており、その仕組みを理解していないと、適切な設計・運用やトラブル対応が困難です。
CCNAでは、ネットワークの仕組みや設定方法、トラブルシューティングの基本など、実務に役立つ知識を体系的に学べます。
ITパスポートや次に紹介するLinuCレベル1と比べると、CCNAは難易度が高く、初級~中級レベルに位置付けられます。
特徴 | ネットワークの初級資格 |
難易度(ITSSレベル) | ITSSレベル2 |
合格に必要な勉強時間 | IT未経験者で約200時間 |
弊社UZUZ COLLEGEは、CCNA取得を目指せる動画教材が豊富で、スクールのサポート体制も充実しているのが特徴です。
無料で学べるコースもあるので、CCNA取得を目指す方はお気軽にご相談ください。
LPIC/LinuCレベル1は、Linuxの基礎知識や操作スキルを認定する資格です。
LinuxはサーバーOSとして広く利用されており、これらの資格を取得することで、基本的な操作や管理スキルを証明できます。
Linuxのスキルは、インフラエンジニアにとって欠かせないスキルの1つであり、資格を取得することで就職活動を有利に進められる可能性があります。
特に、未経験者がスキルを客観的に証明する手段として有効です。
特徴 | Linuxサーバーの初級資格 |
難易度(ITSSレベル) | ITSSレベル1 |
合格に必要な勉強時間 | IT未経験者で約200時間 |
LPICは世界共通のLinux技術者認定資格であり、LinuCは日本国内向けの資格です。
LinuCは日本市場に特化しているため、日本企業からの評価が高い傾向にあります。
インフラエンジニアとしてのスキルをさらに高めるには、クラウドやセキュリティなどの知識を身につけることが重要です。
CCNAやLinuCのスキルは、主にネットワークやサーバーのオンプレミス環境の運用に強みを発揮します。
しかし、近年では多くの企業がオンプレミスからクラウド環境へ移行しており、クラウドスキルの需要が高まっています。
また、システムの安全な運用にはセキュリティの知識も欠かせません。
クラウドやセキュリティの資格を取得することで、オンプレミスとクラウドの両方に対応できるエンジニアとして、活躍の幅を広げられます。
ここでは、クラウドやセキュリティ分野の代表的な資格について解説します。
AWS(Amazon Web Services)は、世界中で利用されているクラウドコンピューティングサービスの1つです。
近年、クラウドの活用が一般的になり、多くの企業がオンプレミスからクラウド環境への移行を進めています。
そのため、クラウドスキルを持つエンジニアの需要が高まっています。
特徴 | クラウドの基礎資格 |
難易度(ITSSレベル) | ITSSレベル1 |
合格に必要な勉強時間 | IT未経験者で約20~50時間 |
AWS認定 Cloud Practitionerは、AWSの基礎知識を証明する資格であり、クラウドの基本概念やサービス、セキュリティなどを学ぶことが可能です。
AWSを活用する企業での業務理解を深め、社内外の関係者とのコミュニケーションを円滑にするのにも役立ちます。
ただし、転職活動においては、AWS認定 Cloud PractitionerよりもCCNAやLinuCの方が評価されやすい傾向があります。
そのため、AWSを受験するなら、クラウド分野のスキルを深める目的で、入社後に取得を目指すのも1つの選択肢です。
CompTIA Security+は、情報セキュリティに関する基礎知識を証明する国際的な資格です。
セキュリティの脅威が増加し、企業のITインフラを安全に管理する重要性が高まる中、セキュリティスキルを持つエンジニアの需要は年々増加しています。
特徴 | 情報セキュリティの基礎資格 |
難易度(ITSSレベル) | ITSSレベル2 |
合格に必要な勉強時間 | 実務経験者で約30~70時間 |
この資格では、ネットワークセキュリティ、脆弱性管理、暗号化、アクセス管理、インシデント対応など、セキュリティ分野の幅広い知識を習得できます。
また、ベンダーニュートラルであるため、特定の企業や製品に依存せず、幅広い環境で活用できます。
インフラエンジニアとしてのキャリアを広げたい方や、サイバーセキュリティ分野へのキャリアアップを目指す方におすすめの資格です。
オラクルマスターにはBronze、Silver、Gold、Platinumの4つのレベルがあり、その中でBronzeは最も難易度が低い資格です。
この資格では、データベースの仕組みや、データを操作するための言語であるSQL(Structured Query Language)の基礎、Oracle Databaseの基本的な運用管理について学べます。
特徴 | Oracle Databaseの基礎資格 |
難易度(ITSSレベル) | ITSSレベル2 |
合格に必要な勉強時間 | IT未経験者で約20~40時間 |
特に、インフラエンジニアとしてデータベースに関わる機会が多い場合や、データベース管理のスキルを身につけて業務の幅を広げたい方におすすめです。
データベースの基本を学び、インフラエンジニアとしてのスキルを強化したい方は、まずはBronzeの取得を目指しましょう。
インフラエンジニアとしての基礎を固めたら、次のステップとして特定分野の専門性を高める資格取得を目指しましょう。
自分がどの分野に進みたいのかを考え、それに応じた資格を取得することで、より高度なスキルを習得できます。
例えば、以下のような資格が専門性を高めるのに適しています。
「ネットワークやLinuxの知識をさらに深めたい」
「クラウドエンジニアやセキュリティエンジニアを目指したい」
このようにキャリアの方向性を明確にし、それに合った資格を取得することが重要です。
CCNPは、シスコシステムズ社が提供するネットワーク技術者向けの資格であり、CCNAの上位資格にあたります。
この資格では、ルーターやスイッチに加え、ネットワークの仮想化やデュアルスタックアーキテクチャなど、より高度なネットワーク技術を習得できます。
特徴 | ネットワークの上級資格 |
難易度(ITSSレベル) | ITSSレベル3 |
合格に必要な勉強時間 | CCNAを取得している人で約160時間 |
ネットワークの設計・構築・運用に関わるエンジニアにとって、より専門的な知識を身につけ、実務での応用力を高められる資格です。
特に、企業のネットワーク環境を支える業務に従事する場合は、CCNPを取得することでスキルの証明にもなり、キャリアアップに繋がるでしょう。
インフラエンジニアとしてキャリアアップを目指すなら、CCNPの取得がおすすめです。
LinuC/LPICレベル2は、Linuxサーバーの構築・運用に関する中級者向けの資格です。
LinuCはLPI-Japanが運営する日本向けの資格で、LPICはグローバルに展開されている国際資格です。
外資系企業を視野に入れる場合は、国際資格であるLPICを選択すると良いでしょう。
特徴 | Linuxサーバーの中級資格 |
難易度(ITSSレベル) | ITSSレベル2 |
合格に必要な勉強時間 | LinuC/LPICレベル1を取得している人で約60~120時間 |
この資格を取得することで、Linuxシステムの設計、構築、監視、トラブルシューティングのスキルを証明できます。
また、仮想マシンやコンテナの管理、セキュリティの理解も求められるため、より実践的な知識が身に付きます。
特に、Linuxを活用したシステム管理やサーバー運用の業務に携わるエンジニアにとって、有用な資格です。
AWS Certified Solutions Architect – Associate(AWS-SAA)は、AWSが提供するクラウドアーキテクチャの設計・構築スキルを証明する資格です。
AWSの基礎知識に加え、セキュリティやコスト管理、可用性の高いシステム設計についての理解が求められます。
特徴 | クラウドアーキテクチャの中級資格 |
難易度(ITSSレベル) | ITSSレベル2 |
合格に必要な勉強時間 | 実務経験者で約40~60時間 |
AWSは世界中の企業が利用するクラウドプラットフォームであり、クラウドエンジニアを目指すなら避けて通れないスキルです。
AWS-SAAは、クラウド環境でのアプリケーションやシステム設計の基礎が身につくため、クラウド業界へのキャリアアップに有効です。
基礎知識を持つエンジニアが、より実践的な設計・運用スキルを磨くのに最適な資格と言えるでしょう。
CISSP(Certified Information Systems Security Professional)は、情報セキュリティ分野で国際的に認められた専門資格です。
ISC2(International Information Systems Security Certification Consortium)が提供する資格で、セキュリティの専門家としてのスキルや知識を証明できます。
特徴 | 情報セキュリティの上級資格 |
難易度(ITSSレベル) | ITSSレベル4 |
合格に必要な勉強時間 | 実務経験者で約100時間 |
この資格は、国際基準の知識と実務経験が求められるため、より幅広いキャリアパスが開けるのが特徴です。
企業のセキュリティリスク管理やシステム保護の能力を証明し、特に外資系企業やグローバルな環境でのキャリアアップに有利です。
セキュリティエンジニアとしてグローバルで活躍したい人には、価値のある資格といえるでしょう。
ORACLE MASTER Gold DBAは、オラクル社が提供する認定資格の1つで、データベースの高度なスキルを証明する資格です。
Oracle Databaseを活用したシステムの設計、運用、最適化に関する知識を習得し、企業のデータ管理において重要な役割を果たせるスキルを証明できます。
特徴 | データベース管理の高度資格 |
難易度(ITSSレベル) | ITSSレベル3 |
合格に必要な勉強時間 | 実務経験者で約20~40時間 |
特に、企業の基幹システムを支えるデータベースエンジニアにとって重要な資格といえます。
国内のみならず海外でも評価されるため、グローバルな環境でのキャリアアップを目指すエンジニアにもおすすめです。
この資格を取得することで、データベース管理の専門家としてのスキルを証明し、より高度な業務に携わる機会が広がります。
インフラエンジニアの資格を取得するには、計画的に学習を進めることが大切です。
以下のステップを意識すると、効率良く知識を習得できます。
お伝えしたように、CCNAはインフラエンジニアの登竜門資格と呼ばれ、未経験からインフラエンジニアとして就職を目指す方には、取得をおすすめできます。
この3ステップを意識して学習を始めましょう。
ただし、独学では挫折しやすいこともあるため、スクールを活用するのも有効な手段です。
例えば、UZUZ COLLEGEのスクールでは、実践的なカリキュラムを通じて効率よく学ぶことができます。
CCNAの勉強方法については、以下の記事でも紹介しているので参考にしてください。
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インフラエンジニアとしてキャリアを築くには、適切な資格取得の順番を意識することが重要です。
段階的にスキルを習得することで、基礎も固まっていて、実践力もあるエンジニアへと成長できます。
独学が難しいと感じる場合は、弊社UZUZ COLLEGEのサービスを活用するのも1つの方法です。
UZUZ COLLEGEでは、CCNAやLinuCの取得に向けた動画教材や、無料の個別指導型ITスクールを提供しています。
さらに、資格取得後のキャリア支援として、求人紹介や面接対策も行っており、インフラエンジニアを目指す方を全面的にサポートします。
まずは無料カウンセリングを受けて、あなたに最適な学習プランを見つけましょう。
UZUZ COLLEGE教材開発部門事業責任者。1989年生まれ、岐阜県出身。元中学校社会科教諭。教諭時代にExcel VBAを独学し業務を自動化する。中学校教諭を辞めた後は学習塾を立ち上げる。その後、大学の同級生であったUZUZ社員に誘われ、UZUZの業務を手伝うようになる。ウズウズカレッジでは法人研修や教材、社内システムの開発を担当するようになる。学習者の学力を把握することに長けており、知識がゼロの学習者でも無理なく学習を修了できるようなカリキュラムを設計している。CCNAの映像講義は発売後すぐにベストセラーとなる。受講生の評価は常に90%以上を維持し、CCNA教材の累計受講者数は1万人を超えている。学習支援の対象分野はCCNA、Google App Script、Excel VBA、C言語など。