IT技術の急速な進化に伴い、従業員のスキルアップは企業の競争力を維持・向上させる上で不可欠です。
そのため、IT研修は多くの企業にとって重要な投資といえますが、高品質な研修の実施には、必ずしも高額な費用が必要となるわけではありません。
本記事では、IT研修の「費用相場」をはじめ「費用を決定する要素」や「費用を抑えるためのポイント」について解説します。
自社の目的とニーズに最適なプランを選択し、費用対効果の高いIT研修を実施するためにも、ぜひ参考にしてください。
IT研修の費用相場は、研修の実施形式によって大きく異なります。
以下は、自社での研修実施ではなく、外部の研修機関に依頼する場合を前提とした実施形式ごとの相場金額です。
IT研修の形式 | 相場 |
---|---|
eラーニング+講師との個別面談 | 1~20万円/月 |
短期研修(1日~5日) | 3〜10万円 |
1ヶ月研修 | 20〜50万円 |
ただし、研修内容の専門性や難易度、実施期間の長さ、受講者数などによっても費用は変動するため一概には決められません。
多くのIT研修が、数十万円〜数百万円の範囲で実施されていると理解しておきましょう。
先述した通り、IT研修の費用を決める要素は多岐に渡ります。
費用を抑えつつ効果的な研修を実施するには、第一に「自社がコストを削減できる要素は何か」を考えることが大切です。
IT研修の実施を検討している企業の方は、参考にしてください。
IT研修には「プログラミング研修」「ITリテラシー研修」「OAスキル研修」など様々な種類があり、それぞれ費用は大きく異なります。
一般的に、カリキュラムが専門的かつ実践的な内容になるほど、研修費用は高額になりがちです。
例えば、ITリテラシー研修では基本的なパソコン操作や情報セキュリティを学び、プログラミング研修では、特定の言語を使って実際にソフトウェアを開発します。
プログラミング研修は、ITリテラシー研修と比較すると専門性が高く実践的な内容であるため、費用も高くなる場合が多いです。
また、対象となる受講者が新入社員か中堅社員かによっても、内容の難易度の違いから費用に差が生じます。
このように、研修内容の専門性、実践度、対象者のレベルは、IT研修の費用を大きく左右する要素といえます。
IT研修の実施形式は大きく3種類あり、それぞれの特徴や費用の詳細は表の通りです。
実施形式 | 特徴 | 費用詳細 |
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集合研修 |
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オンライン研修(ライブ配信) |
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eラーニング |
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オンライン研修やeラーニングは、集合研修よりも低コストで実施できる傾向にあります。
受講場所に制限がないため、会場費や設備費、参加者の移動にかかる交通費などが発生しません。
また、会場の確保や日程調整をする必要もないため、費用だけでなく、研修担当者にかかる事務工数も削減できるでしょう。
以下の記事では、オンライン研修の種類やメリットについて、詳しく解説しています。
IT研修の実施を検討している企業の方は、こちらも参考にしてください。
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研修期間が長くなるほど、講師の人件費や会場費、教材費などの基本的なコストが積み重なり、費用は高くなります。
半日や1日の短期集中型から、数週間や数ヶ月に及ぶ長期的なプログラムまで、同じテーマの研修でも期間の設定次第で費用は変わります。
そのため、自社の予算と目的を考慮しながら、最適な期間を選択することが重要です。
IT研修の費用を決定する要素には、受講者数も含まれます。
受講者数が多いほど、1人当たりの費用が安くなる料金形態の企業も多いです。
一方で、参加者が1人だけの場合、個別指導的な要素が強くなるため割高になることもあります。
同じ内容の研修でも、受講者数によって1人当たりの費用は大きく変動する可能性があるのです。
ここからは、IT研修の費用を抑えるポイントを紹介します。
それぞれ詳しく解説しますので、ポイントを押さえて低コストな研修を実現しましょう。
IT研修の費用を抑えるには、受講形式をオンラインにするのがおすすめです。
従来の集合研修と比較して、オンライン研修は会場の確保や設備準備が不要であり、それらに関わる費用を大幅に削減できます。
また、全国どこからでも参加可能なため、講師や受講者の交通費や宿泊費、食事代なども必要ありません。
場所の制約がないことで、遠隔地の専門家を講師として招集することも容易となるため、結果的に高品質な研修を低価格で実現できるのです。
助成金を活用することで、研修コストの削減が可能です。
IT研修に利用できる助成金に「人材開発支援助成金」があり、中でも以下の4コースが該当しています。
引用:厚生労働省「人材開発支援助成金」
人材育成支援コース 非正規雇用の労働者が対象であり、正社員化を目的に職務に関連する技能を習得させる研修を実施した際に、訓練経費や訓練期間中の賃金を一部助成 教育訓練休暇等付与コース 有給教育訓練等制度を導入している企業で、労働者が当該休暇を取得し訓練を受けた際に、訓練経費や訓練期間中の賃金を一部助成 人への投資促進コース デジタル人材・高度人材を育成する訓練や、労働者が自発的に行う訓練、定額制訓練などを実施した際に、訓練経費や訓練期間中の賃金を一部助成 事業展開等リスキリング支援コース 新規事業の立ち上げなどの事業展開に伴い、必要となる知識や技術を習得させるための訓練を実施した場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金を一部助成
人材開発支援助成金は、企業が従業員の職業能力開発を目的として実施した研修に対して、国が助成金を交付する制度です。
研修会社によって助成金の利用可否は変わるため、企業選びの際に確認しておきましょう。
なお、弊社UZUZが提供している研修サービス「ウズカレBiz」は助成金対象で、研修コストの最大85%の返還を受けることができます。
参考:厚生労働省「人材開発支援助成金」
研修費用の削減には、オーダーメイドカリキュラムを組める研修会社を選ぶことも重要です。
こうした研修会社は、クライアントである企業の具体的なニーズや目的に合わせて、プログラム内容を柔軟にカスタマイズしてくれます。
例えば、自社にとって不要な内容をカリキュラムからカットしたり、重要度の低いトピックの時間を短縮することで、研修期間の最適化が図れます。
また、既存の社内リソースを活用できる部分は自社で対応し、外部研修はコアな部分に集中させるなど、合理的な役割分担も可能でしょう。
研修内容を必要最小限に絞り込むことで、結果的に費用の大幅な削減に繋がるのです。
同じ研修内容や条件であっても、会社によって料金設定が大きく異なる場合があります。
そのため、まずは複数の研修会社から見積りを取り、研修の相場価格を正確に把握しましょう。
研修会社の中には、割高な価格を提示する企業もあれば、コストパフォーマンスに優れたプランを用意しているところもあります。
複数の見積もりを精査することで、クオリティとコストのバランスが取れた最適な選択肢を見出すことができるのです。
本記事では、IT研修の費用相場や費用を抑えるポイントについて解説しました。
IT研修の費用を決定する要素は多岐に渡り、選択する研修会社によっても価格は大きく異なります。
そのため、自社の研修目的を明確にした上で、様々な会社のプランを比較検討することが重要です。
弊社UZUZの提供する研修サービス「ウズカレBiz」では、以下のような費用削減対策が可能です。
これにより、コストを抑えつつ、自社に必要な内容を効率的に受講できます。
研修会社選びに迷っている企業の方は、ぜひウズカレBizも選択肢の1つとしていただければ幸いです。
UZUZ COLLEGE代表取締役社長、UZUZグループ専務取締役。1986年生まれ、鹿児島出身。高校卒業後、九州大学にて機械航空工学を専攻。大学卒業後、住宅設備メーカーINAX(現・LIXIL)に入社。1年目からキッチン・洗面化粧台の商品開発に携わるも、3年目に製造部へ異動し、毎日ロボットと作業スピードを競い合う日々を送る。高校の同級生であったUZUZ創業者からの誘いと、自身のキャリアチェンジのため、「UZUZ」立ち上げに参画。第二新卒・既卒・フリーターといった20代若者への就業支援実績は累計2,000名を超える。2020年より教育研修事業を立ち上げ、2024年より「UZUZ COLLEGE」として分社化し、代表取締役社長に就任。