サーバーエンジニアは、ITインフラを支える基盤となる職種であり、キャリアパスは多岐に渡ります。
サーバーエンジニアとして理想のキャリアプランを描き、実現する手順を知ることは、今後の成長に繋がるでしょう。
本記事では、サーバーエンジニアが描くべき理想のキャリアプランや、理想のキャリアプランを実現させるためのポイントを詳しく解説します。
キャリアの選択肢やスキルアップの方法を知り、今後の成長に向けて考えていきましょう。
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サーバーエンジニアは「システムエンジニア」と呼ばれるエンジニアの中でも「インフラエンジニア」の1種と位置付けられています。
ITを活用する上でなくてはならない存在であり、今後も需要は高まると考えられています。
サーバーエンジニアには様々なキャリアパスがあります。
・スペシャリストとしてサーバーを極める ・プロジェクトリーダーやマネージャーを目指す ・他インフラエンジニアの職種へキャリアチェンジする ・開発エンジニアへキャリアチェンジする ・ITアーキテクトにキャリアチェンジする ・ITコンサルタント ・フリーランスとして独立する |
目指したい職種を考えてみてください。
スペシャリストを目指すには、OSやミドルウェアといったサーバー関連の技術を深く理解し、小規模から大規模まで幅広いシステムに対応できる技術力が求められます。
サーバーエンジニアの仕事は、まず運用保守といった下流工程からスタートし、経験を積みながらサーバーの構築、そして設計や要件定義といった上流工程へと進んでいきます。
特に、上流工程ができるようになると、技術的にもプロジェクトの中心的な役割を担うことができ、キャリアの幅も広がります。
市場の中心にある企業に勤務している場合、5〜6年程度の経験を積んで全体設計や要件定義まで対応できる技術者となれば、年収600万円以上を見込むことが可能です。
システムエンジニアとして培った経験を活かし、プロジェクトリーダーやマネージャーといった上位職にキャリアアップするのも、次のステップとしておすすめです。
いわゆる「PL」「PM」と表されるポジションです。
このポジションでは、技術スキルだけでなく、チームを束ねるリーダーとしての役割や、プロジェクト全体の統括、予算管理など、マネジメントスキルも必要とされます。
経済産業省が発表した「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」によれば、プロジェクトマネージャーの平均年収は約891万円に達しています。
高収入を狙うエンジニアには、おすすめの選択肢です。
さらに、プロジェクトの成功に貢献することで、さらなるキャリアアップや、組織内での信頼にもつながります。
参考:経済産業省「IT関連産業の給与等に関する 実態調査結果」
サーバーエンジニアは、インフラエンジニアの一種です。
インフラエンジニアは、以下の5つの種類に分けられます。
・ネットワークエンジニア ・サーバーエンジニア ・データベースエンジニア ・セキュリティエンジニア ・クラウドエンジニア |
サーバーエンジニアが他のインフラエンジニア職種にキャリアチェンジをする場合、現在の知識を活かしやすく、スムーズに転職できるでしょう。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、ネットワークの設計、構築、運用、保守を専門に担当するエンジニアです。
企業や組織のITインフラを支える重要な役割を担っており、ネットワークが停止すると業務に大きな影響を及ぼすため、迅速な対応や高い技術力が求められます。
ネットワークエンジニアの仕事には、ルーターやスイッチなどのネットワーク機器の設定や、障害発生時のトラブルシューティングが含まれます。
また、サーバーはネットワークに接続して動作するため、サーバーエンジニアもネットワークを扱うことが多いです。
そのため、サーバーエンジニアからネットワークエンジニアへ転職は、業務内容に共通点が多く、持っている知識も活かしやすいため、適応しやすいです。
【ネットワークエンジニアが向いている人】 ・論理的思考が得意な人 ・細かい作業を丁寧に行える人 ・学び続ける意欲のある人 |
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クラウドエンジニア
クラウドエンジニアも、サーバーエンジニアからのキャリアチェンジが比較的容易な職種です。
自社内にサーバーを構築しサーバーを運用するサーバーエンジニアとは異なり、ネット上のクラウド環境でサーバーの構築・運用を行うのがクラウドエンジニアです。
AWSなどのクラウドサービスやセキュリティの専門知識が必要で、クラウドインフラに特化したスキルを身につける必要があります。
サーバーエンジニアもオンプレミスからクラウドへの移行といった業務を依頼されることもあり知識を持っているため、学ぶハードルは高くはないでしょう。
また、クラウドエンジニアは、インフラエンジニアの延長線上にある職種で、ネットワークやサーバーなどの総合的なインフラスキルも求められます。
そのため、他のインフラエンジニアよりも年収が高い傾向があり、キャリアアップに最適な職種です。
クラウドエンジニアについて、以下の動画で詳しく職種紹介をしているので、こちらもご覧ください。
【クラウドエンジニアが向いている人】 ・技術の変化に柔軟に対応できる人 ・論理的思考で問題解決ができる人 ・ネットワークやセキュリティに強い興味がある人 |
データベースエンジニア
データベースエンジニアは、そうした企業のデータベースを活用するためのデータ収集や整理、加工、管理を専門的に行うエンジニアです。
企業のDX化やデータドリブンな経営が進む中、データベースの活用が重要となっているため、今後ますます需要が高まっていく職種といえるでしょう。
データベースエンジニアは、データベースのパフォーマンスを最適化したり、データのセキュリティを確保したりするために、インフラ管理や障害対応も担当します。
技術的なスキルだけでなく、チームメンバーやクライアントと円滑に協力するためのコミュニケーション能力が求められます。
また、論理的思考能力も重要です。
ビジネス全体を見渡し、限られたリソースの中で最適な提案を行う必要があります。
【データベースエンジニアが向いている人】 ・データベースの開発に興味のある人 ・論理的思考が得意な人 ・コミュニケーション能力がある人 |
セキュリティエンジニア
セキュリティエンジニアは、ネットワークやシステムを外部のIT攻撃から守ることに特化した職種です。
主な業務として、セキュリティ機器の導入やサイバー攻撃、ウイルス感染を防ぐための対策を行います。
情報漏洩やランサムウェアといった外部からの攻撃が増加する中で、セキュリティエンジニアの需要はますます高まっています。
セキュリティエンジニアには、プログラミング、ウィルスや不正アクセスに関する最新の知識、リスク管理スキル、サーバーやネットワーク、OSに関する知識が求められます。
情報セキュリティへの意識が高まる中、セキュリティエンジニアは今後も高い需要が見込まれており、社会全体で注目される職種です。
【セキュリティエンジニアが向いている人】 ・常に最新のセキュリティ情報を追い続ける向上心がある人 ・リスク管理能力の高い人 ・サーバーやネットワーク、プログラムの知識を活かして、柔軟に問題解決できる人 |
インフラエンジニアは、ITサービスやシステムの基盤を作る役割を担う一方で、開発エンジニアは、プログラミングなどの技術を用いてシステムやソフトウェアを構築します。
開発エンジニアには、システムエンジニアやプログラマーといった職種が含まれます。
一般的に、インフラエンジニアから開発エンジニアへのキャリアチェンジは難しいといわれていますが、実際には可能です。
特に、設計などの上流工程の経験があると、開発エンジニアへの転職成功率が高まります。
また、Javaなどのプログラミングスキルを習得することで、開発エンジニアに必要なスキルを補完できるため、キャリアチェンジのハードルを下げることができます。
以下の動画では、開発エンジニアとインフラエンジニアのキャリアの関係性について解説しているので、こちらも参考にしてください。
【開発エンジニアが向いている人】 ・新しい技術の習得に意欲的な人 ・幅広い技術力を身に付けたい人 ・問題解決力が高い人 |
ITアーキテクトは、システム開発の上流工程で、アプリケーションを効率的に動作させるための環境を設計する専門職です。
システムの全体像を把握し、インフラやアプリケーションの最適な構成を決定します。
サーバーやネットワークといったITインフラに関する知識に加えて、アプリケーション開発やセキュリティ、クラウド技術に関する深い知識が必要です。
また、プログラマやエンジニアよりも上位に位置し、システムの設計や構築だけでなく、現場のエンジニアに指示を出す重要な役割も担います。
業務範囲は広く、アプリケーションやソフトウェアのシステム設計に加えて、インフラやネットワークの設計も行うため、総合的な知識が求められます。
【ITアーキテクトが向いている人】 ・システム全体を俯瞰し、最適な設計を考える論理的思考力がある人 ・エンジニアやプログラマと円滑にコミュニケーションを取り、指示を出せるリーダーシップを持っている人 ・技術トレンドや新しいIT技術の習得に積極的な人 |
ITコンサルタントは、クライアントのビジネス課題や目標を理解し、ITを使って問題解決や仕事の効率化を図ることが主な役割です。
ITアーキテクトがシステム全体の設計・構築を担当するのに対し、ITコンサルタントはクライアントとのやり取りを重視し、ビジネス戦略やプロセス改善に焦点を当てます。
そのため、ITの技術的な知識だけでなく、ビジネスに関する深い理解や、業務課題を分析する能力、課題解決に向けた提案力、コミュニケーション能力が求められます。
特に、役職が上がるごとにクライアントから直接案件を受注する業務が増えるので、営業力が必要となります。
【ITコンサルタントが向いている人】 ・プレゼンテーション能力に長けている人 ・課題解決や分析能力に自信のある人 ・業務システムの知識がある人 |
ある程度のスキルや実績を積んだ後は、フリーランスとして独立するのも良いでしょう。
フリーランスになることで、自分のスキルを多様な案件で試すチャンスが広がり、キャリアの可能性をさらに広げることができます。
また、年収アップを狙えるのも大きなメリットです。
フリーランスとして独立すると、案件に応じた報酬を得られます。
そのため、高収入な案件を受注すれば、会社員時代と比べて大幅に収入が増える可能性があります。
フリーランスであれば自分の実力に応じた案件を受けて収入を得られるため、納得しながら働けることもメリットの1つです。
さらに、働く時間や場所を自由に選べるため、自分のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方が実現しやすくなります。
【フリーランスが向いている人】 ・自己管理能力が高い人 ・柔軟な対応力を持つ人 ・コミュニケーション能力に自信のある人 |
サーバーエンジニアとしてのキャリアパスを考える際は、将来の目標に向けた計画を立てましょう。
・自分の得意なことをベースに考える ・業界のトレンドを考慮して設計する ・稼ぎたい額から設計する |
自身のスキルや経験を基に、どの分野で専門性を深めるか、どのようなキャリアパスを選択するかを考えることで、自分の理想により近づくことができるでしょう。
以下、詳しく解説します。
サーバーエンジニアのキャリアパスを考える際、まずは自己分析が大切です。
自分が得意なことや好きなことを見つめ直すことで、将来のキャリア選択が明確になります。
これまでご紹介した通り、サーバーエンジニアのキャリアパスは様々で、選んだ道によって求められるスキルや仕事内容も異なります。
自己分析をしないと、自分の不得意な仕事に就いてしまったり、やりたくない仕事をしないといけないといったギャップが生まれてしまうこともあるでしょう。
もちろん希望の職種でも困難なことにぶつかる可能性はありますが、嫌なことばかりではモチベーションの維持もできません。
そのため、自己分析を行い、自分の目指したい方向性とスキルの一致を図ることが大切です。
自己分析を通じて得意分野を把握し、後々のギャップを避けることで、自分らしく働けるでしょう。
サーバーエンジニアのキャリアパスを設計する際には、業界のトレンドを考慮するのもおすすめです。
時代のニーズに合ったスキルを身に付けることで、キャリアの選択肢が広がります。
例えば、近年はクラウドサービスの普及に伴い、従来型のオンプレミスからクラウド環境への移行が進んでいます。
それに伴い、クラウドエンジニアの需要が急増しているのが現状です。
また、サイバー攻撃の増加によりセキュリティエンジニアの重要性も高まっています。
さらに、ビッグデータの解析がビジネスに欠かせない今、データベースエンジニアの需要も拡大しています。
サーバーエンジニアのキャリアパスを設計する際、目標とする年収を決め、それに見合う職種や役職を選びましょう。
特に、需要が高く、専門知識や高度なスキルが求められる立場は高収入が期待できます。
例えば、セキュリティエンジニアやデータサイエンティストはその傾向があります。
自分の目標年収を達成するためには、どの職種で活躍し、そのために必要なスキルをどのように身につけるかを明確にすることが大切です。
サーバーエンジニアが理想のキャリアプランを実現するためには、資格取得が有効です。
自分の目指すキャリアが明確であれば、それに応じた資格を取得することで、体系的な知識を身に付けられるだけでなく、客観的なスキルの証明にもなります。
以下の表に、サーバーエンジニアのキャリアパスにおいて有効な資格をまとめました。
職種 | 資格名 |
---|---|
ネットワークエンジニア | ・Cisco認定資格(CCNA、CCNP) |
クラウドエンジニア | ・AWS認定資格(クラウドプラクティショナー、ソリューションアーキテクト等) ・Microsoft Azure認定資格( Azure Fundamentalsなど) |
データベースエンジニア | ・データベーススペシャリスト試験 ・ORACLE MASTER ・MCP(マイクロソフト認定プロフェッショナル) |
セキュリティエンジニア | ・CompTIA Security+ ・情報処理安全確保支援士試験 |
開発エンジニア | ・各種プログラミング言語の認定資格(Java、Pythonなど) ・応用情報技術者試験 |
ITアーキテクト | ・システムアーキテクト試験 ・TOGAF |
ITコンサルタント | ・PMP ・ITストラテジスト試験 |
サーバーのスペシャリストやプロジェクトリーダーを目指すなら、LinuCやLPICの取得がおすすめです。
これらの資格を持っていると、大規模プロジェクトや上流工程の案件に参加しやすくなり、キャリアの幅が広がります。
また、企業によっては資格手当が支給されたり、昇給・昇格の条件となることもあるため、資格の取得はサーバーエンジニアとしてのキャリアパスを後押しする大きな要素です。
結論から言うと、サーバーエンジニアの将来性は高まるとされています。
DXが進む企業では安定したITインフラの構築が必須であり、サーバーエンジニアの需要は今後も増加が見込まれます。
物理サーバーの減少により、従来通りのサーバーエンジニアの業務は減るでしょう。
しかし、クラウド技術や仮想化技術、セキュリティなど、これから需要が高まるスキルを習得することで、エンジニアとしての価値を生み出すことが可能です。
また、様々なキャリアパスがあり、それぞれの方向で専門性を高めることで高収入を目指すこともできます。
サーバーエンジニアの将来性が気になる方は、以下の記事を参考にしてください。
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サーバーエンジニアのキャリアパスは多岐に渡ります。
技術スペシャリストやプロジェクトリーダー、他のインフラエンジニア職種への転向、さらにはITアーキテクトやITコンサルタントなど、様々な選択肢があります。
スペシャリストとしてサーバー技術を極めることで高収入を目指すこともでき、リーダー職への昇進やフリーランスとしての独立も可能です。
それぞれの道で求められるスキルや適性が異なるので、自分の目指すキャリアに合わせて選択しましょう。
キャリアプランに迷っているなら、弊社ウズウズカレッジの「LinuCコース」や「CCNAコース」で必要なスキルを効率的に習得するのがおすすめです。
さらに、ウズカレではIT転職サポートも提供しており、専門家によるキャリア相談や転職のサポートを受けることが可能です。
自分に合ったキャリアプランを実現するため、ぜひ気軽に相談してみてください。
「CCNA」「LinuC」の学習を始めるか、悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。 そんな方の後押しができればと思い、LINE登録してくださった方限定で、2,000枚超えのスライドを無料でプレゼントいたします! 豪華特典を受け取り、一緒に勉強を始めましょう!
UZUZ COLLEGE研修・学習サポート部門事業責任者。1989年生まれ、大阪府和泉市の大阪母子医療センター出身。ITエンジニアの父の影響から中学生のときに初めてパソコンを自作し、以降自分のパソコンはずっと自作するようになる(AMDが好き)。大阪の高校を卒業後、同志社大学文学部哲学科に進学。京都盆地の夏の暑さと冬の寒さに鍛えられる。関西を追われるように上京し、塾講師として文系科目(英・国・社)を指導する。受験前の48連勤や夏期講習の毎日10時間講義によって心身ともに鍛えられ、満を持して転職。UZUZ COLLEGEでは講師としてビジネスマナーからITの専門分野まで担当した後、現在は公共事業、法人研修、および学習サポートのマネジメント業務を主に担当。