近年、日本では労働力不足やDXの急激な推進によるIT人材の不足などの背景から、リスキリングが注目されています。
しかし、現在働いている人にとって、新しくスキルを学び転職をするのは時間もお金もかかるため、ハードルが高く感じてしまうでしょう。
世界的にもリスキリングが注目されている中で、日本は遅れをとっている状況であるため、政府がリスキリング支援にとりかかり、多くの事業者が参画し始めています。
本記事では、リスキリング支援の1つである「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」について解説しています。
「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」は、リスキリングから転職までのキャリアアップ全般の支援を受けられる事業です。
事業者によっても支援内容は異なりますが、金銭面では最大65万円の補助金を活用できます。
キャリアアップを視野に入れてリスキリングしたいと考えている方は、ぜひ活用を検討してみてください。
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リスキリングは、一言でいうと「学びなおし」です。
経済産業省による定義は「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」です。
個人が自ら取り組む場合も、企業から学ぶ場を提供される場合も、どちらもリスキリングといえます。
時代の変化に伴い、それぞれの仕事で求められるスキルは変わってきています。
そのため、変化に対応して活躍し続けるためには、学びなおしが必要です。
ただ仕事について学ぶだけではなく、今後の人生において、新しい価値を創造するために行うのが目的です。
しかし、学びなおすのにも時間やお金がかかり、なかなか一歩を踏み出せないという方もいるでしょう。
そこで、個人でも活用できる補助金を活用するのをおすすめします。
参考:経済産業省「リスキリングとはーDX時代の人材戦略と世界の潮流ー」
近年、急速なデジタル化などの変化により、求められているスキルも大きく変わっている中で、リスキリングが注目されています。
詳しくは後ほど紹介しますが、政府もリスキリングを推奨しており「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」といった支援を行っています。
政府がリスキリング支援を進める背景が、以下の3点です。
それぞれ詳しく解説します。
日本の労働力の推移をみると、2008年までは緩やかに増加している傾向が見られたものの、それ以降は減少傾向です。
特に高齢化は深刻な問題となっており、2021年時点で65歳以上の人口は総人口の28.9%に到達しました。
現在も高齢化は進んでおり、2025年には「超高齢化社会」を迎え、日本人口の5人に1人が75歳以上になるといわれているほどです。
さらには、2065年には約2.6人に1人が65歳以上、3.9人に1人が75歳以上になると予想されています。
一方で、少子化も止まらず、総務省が公表した資料によると、15歳未満の子どもの割合は2023年時点で日本の総人口の11.5%と49年連続で低下している状況です。
今後も慢性的な労働力不足が続くといえるため、問題を解決するためにもリスキリングが推奨されています。
参考:厚生労働省「少子高齢化と労働力供給構造」
厚生労働省「令和4年版高齢社会白書(高齢化の状況)」
日本財団「労働力不足、医療人材不足、社会保障費の増大——間近に迫る「2025年問題」とは?」
総務省「我が国のこどもの数」
世界的にもIT化が進んでいるにも関わらず、日本のIT人材は不足しています。
特に近年ではDX化が急速に推進されていることにより、IT人材の需要は高いです。
経済産業省の調査によると、2030年時点で最大79万人のデジタル人材が不足するといわれています。
リスキリングによってIT人材を増やすためにも取り組みが進んでいます。
参考:経済産業省「IT人材育成の状況等について(P.6)」
リスキリングは、世界的にも関心が高まっています。
注目を集めるようになったきっかけは、2020年にスイスのダボスで開催された「世界経済フォーラム」で提言された「リスキリング革命」です。
内容は「2030年までを目標に、地球規模でリスキリングを実施する」というものです。
第四次産業改革に伴う技術革新に対応できる人材を確保することを目的として、各国でリスキリングへの関心が高まっています。
しかし、日本は労働力不足やリスキリングの存在が諸外国に比べて広まっていないこともあり、リスキリング革命の実現に向けて遅れをとっている状態です。
「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」は、キャリアアップを目的として、リスキリングに取り組む方に向けた制度です。
以下の支援を一体的に受けられます。
キャリアプランの相談から転職まで、キャリアアップについて全般的に支援を受けられる制度です。
具体的には、無料でキャリアコンサルタントに相談したり、リスキリングに必要な受講費用の負担を軽減するなどです。
ITに関するものから、医療や介護まで、多岐にわたる職業への転職に対応しています。
参考:経済産業省「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」
支援事業を活用するには、対象者の要件を満たすことが必要です。
2023年に対象なのは、以下の2つの要件を満たす方です。
「在職者」とは、企業等と雇用契約を結んでいる人のことで、正社員、契約社員、パート・アルバイト、派遣社員のことを指します。
現在職に就いていて、リスキリングをして転職を目指している方なら対象になりうるということです。
ただ、受講する講座によっては追加で条件がある場合もあるので、申し込みの前に必ず確認してください。
参考:リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業事務局「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業費補助金(二次公募)公募要領」
「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」では、転職し、継続就業すると最大56万円の補助を受けられます。
補助事業者経由で受講費の負担を軽減される仕組みです。
補助事業者に以下の金額が補助され、受講者はそれ以上の負担が軽減された価格で講座の受講が可能です。
条件や金額の詳細は参画している事業者によって異なるため、知りたい場合は、各事業者に問い合わせる必要があります。
引用:リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業事務局「転職をご検討の方」
「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」を活用すると「キャリア相談」「リスキリング」「転職」を一体的に支援が受けられます。
具体的には、以下の3つです。
キャリアコンサルタントなど、民間の専門家にキャリアについての相談ができます。
これまでのキャリア・スキルの棚卸やキャリアゴールの設定、さらに相談内容をもとに、自分に適したリスキリング講座の候補についても話せます。
キャリア相談や講座の受講などを踏まえ、転職に向けた伴走支援や職業紹介も受けられるので安心です。
なお「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」の直接的な補助対象は個人ではありません。
補助事業に参画する事業者からサービスを受けられるという仕組みになっています。
引用:リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業事務局「転職をご検討の方」
「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」の制度を活用できるサービスを4つ紹介します。
ここで紹介しているのは「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」に参画しているもののうち、一部のサービスのみです。
全ての事業者を知りたい方はこちらの「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業(一次公募)採択事業者一覧」をご覧ください。
また、すでに事業を開始している事業者は「事業開始事業者一覧」で確認できます。
新たに参画した事業者があれば更新されるので、利用したいサービスがある方は随時確認しましょう。
POTEPAN CAMPはWeb系開発企業への転職を得意とするプログラミングスクールであり、受講生の92%が未経験者でありながら、Web系開発企業への内定率は100%です。
基礎学習・実践課題・レビューのすべてに取り組むことで、現場レベルのスキルが身につきます。
レビューに関しては、経験豊富なエンジニア陣が148のチェック項目をもとに確認し、細かくフィードバックをしています。
「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」を活用すると、最大で28万円の支給を受けることが可能です。
参考:株式会社ポテパン「POTEPAN CAMP」
SAMURAIENGINEERはマンツーマン専門のプログラミングスクールです。
プログラミングの習得は挫折が多いといわれています。
SAMURAIENGINEERでは、マンツーマン指導とオリジナルカリキュラムの作成で1人ひとりに合ったレッスンを提供しているため、挫折率は2.1%とかなり低いです。
転職に向けても手厚いサポートを受けることができ、転職成功率は99%です。
「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」の対象となっているコースが複数あるため、自分の希望や条件に合わせて活用できます。
参考:株式会社SAMURAI「SAMURAIENGINEER」
TechAcademyは未経験の方へのサポートが充実しているプログラミングスクールで、受講生の約9割が未経験、もしくは入門レベルです。
講師は現役のエンジニアでもあり、実践スキルとコミュニケーション力の優れた人が在籍しています。
作成されたカリキュラムをもとに学習を進め、チャットでのサポートもあるので自分のペースで学習が可能です。
また、週2回のメンタリングでは1人ひとりに合わせて疑問点などの解説を聞けるので、着実に成長できます。
「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」の対象となっているコースの中には2つのコースをセットにしてお得に受講できるものもあります。
参考:キラメックス株式会社「TechAcademy」
ウズウズカレッジは学習と就職の両面からサポートを受けられるITスクールです。
未経験者でもスキルを習得して就職できるよう、適切な学習カリキュラムと就業サポートがあります。
以下の3つのコースをおすすめします。
ウズウズカレッジでは「完全eラーニング型」を採用しており、受講生1人ひとりに合わせたオーダーメイド型学習が可能です。
必ず1人に対して1人の担当講師がつくため、自分のペースで学習しながらも、挫折せずに続けられるでしょう。
ウズウズカレッジは、若者向け就職エージェントであるUZUZが運営しているため、ITの専門スキルを学ぶだけでなく、転職まで手厚いサポートを受けられます。
参考:株式会社UZUZ「ウズウズカレッジ」
日本では労働力不足やDXの急速な推進などを背景として、政府からのリスキリング支援が進められています。
本記事では、政府の支援の1つとして「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」を紹介しました。
条件によっても補助を受けられる金額などは異なりますが、活用すればリスキリングも転職も実現させることができます。
私たちウズウズカレッジも支援事業に参画しています。
お伝えしたように、ウズウズカレッジは「学習」と「就業」のどちらもサポートしているITスクールです。
弊社のカリキュラムを履修して転職した方は、入社半年後の定着率は97%と高い数字を出しています。
現場で使えるスキルを学ぶことができるため、入社後に活躍できる人が多いことがわかります。
さらに詳しく知りたいという方は、こちらのページから詳細もご覧ください。
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UZUZ COLLEGE教材開発部門事業責任者。1989年生まれ、岐阜県出身。元中学校社会科教諭。教諭時代にExcel VBAを独学し業務を自動化する。中学校教諭を辞めた後は学習塾を立ち上げる。その後、大学の同級生であったUZUZ社員に誘われ、UZUZの業務を手伝うようになる。ウズウズカレッジでは法人研修や教材、社内システムの開発を担当するようになる。学習者の学力を把握することに長けており、知識がゼロの学習者でも無理なく学習を修了できるようなカリキュラムを設計している。CCNAの映像講義は発売後すぐにベストセラーとなる。受講生の評価は常に90%以上を維持し、CCNA教材の累計受講者数は1万人を超えている。学習支援の対象分野はCCNA、Google App Script、Excel VBA、C言語など。